【山梨】山梨学院・垣越 初回先頭から9者連続三振「自分の投球できた」

[ 2018年7月9日 05:30 ]

第100回全国高校野球選手権記念山梨大会2回戦   山梨学院12―0山梨 ( 2018年7月8日    山日YBS )

<山梨・山梨学院>初回先頭から9者連続三振を奪った山梨学院のエース・垣越(撮影・武田勇美)
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 第100回全国高校野球選手権記念大会(8月5日から17日間、甲子園)の地方大会は8日、25大会で213試合が行われた。山梨大会では山梨学院が山梨に5回コールド勝ち。プロ注目の左腕・垣越(かきごし)健伸投手(3年)が3回完全で9者連続三振を奪った。西東京大会ではOBで中大2年生の沢野雄哉監督(19)率いる中大杉並が都調布北に8回コールド勝ちし、初戦を突破。9日は19大会で125試合が行われる。

 エースナンバーが輝きを増す。最後の夏。垣越は初回、先頭打者をフルカウントから140キロ直球で空振り三振を奪うと、勢いに乗った。1メートル83の長身から左腕を振り下ろす。最速は142キロ。遊び球は一切なく、直球で押した。圧巻の9者連続奪三振。山梨大会記録の12者連続奪三振も視野に入ったが、3回でマウンドを降りた。

 「投げれば自信はあった。でも、これからのためにみんなが試合に慣れていくことが大事」。5回コールドで参考ながら3人の継投による完全試合。大会3連覇に向け、これ以上ない好発進だった。

 旧友との約束がある。大阪桐蔭の投打二刀流でドラフト1位候補・根尾。飛騨高山ボーイズ(岐阜)のチームメートで憧れの存在でもある。中日本ブロックの代表に選ばれたとき、根尾は世界大会の日本代表だった。今年1月、根尾と連絡を取り合い「甲子園で投げ合おう」と言われたが「投げ合う自分をイメージできない」と自信が持てなかった。甲子園では昨夏に中継ぎで1回だけ投げたが、根尾は今春のセンバツで投打で活躍し、優勝投手にもなっている。

 少しでも追いつきたい。春季大会後から走り込みの量を増やし、最速は144キロに。「体全体が連動してきた。147キロくらいは投げられそう」と手応えをつかんだ。夏の山梨大会は自身初登板で「緊張したけど、自分の投球ができた。今なら、(根尾に)“勝負したいね”と言えそうです」と胸を張った。

 視察したDeNAの武居邦生スカウトも「堂々としていてマウンドさばきも良い。左の本格派になり得る」と高く評価する。垣越は言った。「無失点に抑えるのが自分の役目。それを意識したい」。その目は根尾との投げ合いを見据えていた。(武田 勇美)

 ◆垣越 健伸(かきごし・けんしん)2000年(平12)4月3日生まれ、岐阜県高山市出身の18歳。2人の兄の影響で小学3年から北アルフォードで野球を始める。中学では飛騨高山ボーイズで投手。山梨学院では2年春からベンチ入りし、夏の甲子園では背番号18。遠投95メートル、50メートル7秒4。趣味は洋楽を聴くこと。1メートル83、93キロ。左投げ左打ち。

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