巨人・岡本 46打席ぶり復調の右弾「打てないときはしんどかった」

[ 2018年7月9日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人6―4広島 ( 2018年7月8日    東京D )

<巨・広>4回2死、岡本が右中間に11試合ぶりの本塁打となる2ランを放つ(撮影・大塚 徹)
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 復活の一撃だ。巨人・岡本和真内野手(22)が8日の広島戦の4回に右中間へ15号2ランを放った。11試合46打席ぶりの一発で、昨年から5カード連続で勝ち越せていなかった広島に今季初めて勝ち越した。吉川尚輝内野手(23)も11試合ぶりの先発出場で4回に決勝の左翼線2点二塁打。若き力が再び上昇気流に乗れば、まだ巻き返せる。

 投手の位置から背中の「25」は見えなかった。岡本の一連の打撃動作がシンプルさを取り戻した証だ。

 「うまく体が反応した。逆方向に打てていなかったので良くなってきている」。1―2の4回に2点を勝ち越し、なお2死一塁。岡田の外角直球を逆方向の右中間に運んだ。11試合46打席ぶりの15号2ランに「久々に打てた。食らいついた最高の結果」。左肩が捕手側に入りすぎず、無駄なく打ち返した。

 第89代4番を襲名し不振に陥っていた。前回本塁打した直後の打席から32打席連続ノーヒットも記録し「(不振は)いつか来る、と思っていたけど、打てないときはしんどかった」と話した。他の選手の倍の量を打ち込み、体を大きく使うためロングティーも敢行。5日のDeNA戦で33打席ぶり安打から計4安打目で初の逆方向の当たりに「引っ張りにかかりすぎていた」と自分を取り戻した。

 好調時、昨年指導した内田2軍打撃コーチは「昨年は見えていた背番号が見えなくなった。余分な動きなく、軸運動している」と分析していた。今季から背番号は38から25に変わった。オフのイベントで岡本は「サインを書くときに、恐れ多くてまだ25と書けない」と遠慮していたが、打席でも隠し通した。

 3回は左前打を放ち11試合ぶりマルチ安打。借金4からの巻き返しへ、高橋監督は「本人も吹っ切れる一打になってくれれば」と期待する。広島戦今季初の勝ち越しに導いた岡本は、不振脱出法を問われるとちゃめっ気たっぷりに「企業秘密です」と笑った。 (神田 佑)

 ≪積極性戻りつつある≫岡本は打撃好調だった開幕から6月26日までは、ストライクゾーンのスイング率が71.8%と高かったが、スランプが始まった6月27日から前日までは56.2%に減少。結果が出ない迷いからか、やや消極的な打撃が目立っていた。この試合はストライクゾーン内10球中、6スイングと積極性も戻りつつある。

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