西武 球団初延長3発 辻監督命名“獅子おどし”打線

[ 2018年7月9日 05:30 ]

パ・リーグ   西武4―3楽天 ( 2018年7月8日    楽天生命パーク )

<楽・西>延長11回1死、秋山が右越えに勝ち越しソロを放つ(撮影・篠原岳夫)
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 追いすがる敵を1発いや、3発でうっちゃった。西武・秋山が延長11回決勝の右越え13号ソロ。直前に2点を追いつかれた嫌な展開にケリをつけた。

 「勝ててよかった。サヨナラのピンチもありながら、最後まで守って勝てた。いいタイミングで(本塁打が)出たと思う」

 延長10回に外崎、メヒアの2者連続バックスクリーン弾で3―1としたが、直後に抑えのカスティーヨが2失点した。それでも秋山が楽天生命パーク宮城では今季8試合で6本塁打目となる決勝弾。4連勝を引き寄せた秋山だったが「それより外崎が何点を防いで、ホームランも打ってという。あいつの方が貢献度は高い」と攻守に光った外崎を称えた。

 外崎は、同点の8回2死一、二塁から藤田の右前への低いライナーをダイビングキャッチ。「捕れなくてもホームに投げないといけない。どっちにしても勝負の場面だった。一発はいい感じで打てた」。2回2死一、二塁でも嶋の右前打で二塁走者の銀次を本塁で刺す好返球。攻守で試合の流れをつくった。

 延長戦の3本塁打は球団史上初。9回まで3安打に抑えられながら破壊力を見せつけた。日本ハム戦が中止になった函館遠征中、辻監督は「“ししおどし”でどうだ?最後に上を向くし、いいんじゃないの」と強力打線を命名。「獅子おどし打線」でライバルたちを震え上がらせる。

 8年ぶりとなる前半戦首位ターンが決定。「あと3試合、しっかり戦えるようにする」。指揮官はそう気を引き締めた。 (春川 英樹)

 ▽ししおどし(鹿威し)竹筒に水を引き入れ、たまった水の重みで筒が反転して水が流れ、元に戻る際には勢いよく石を叩いて音を出すよう施した仕掛け。添水(そうず)。また、鳴子やかかしを含め、農業などに被害を与える鳥獣を威嚇し、追い払うために設けられる装置類の総称も指す。「獅子脅し」「獅子威し」と書かれることも。

 ≪延長戦3発は29年ぶり≫西武は10回外崎、メヒア、11回秋山と延長戦で3本塁打。延長戦の3ホーマーは89年8月29日西武戦でダイエーが11回にバナザード、藤本博、小川で記録して以来29年ぶり。西武では07年6月20日ヤクルト戦まで延長戦2発は6度あったが、3発は初めてだ。

 ≪V確率は79%≫西武の前半戦首位折り返しが確定。2期制時を除き、西武の首位ターンは10年以来8年ぶり15度目。過去14度のうち優勝11度、2位3度となっており、V確率は79%。現在、日本ハムとは3ゲーム差だが前半戦終了時に3ゲーム以上差をつけたケースは8度あり全て優勝している。

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2018年7月9日のニュース