神木隆之介 浜辺美波と「より強い協力態勢で」 次期朝ドラ「らんまん」主演

[ 2023年3月20日 12:00 ]

連続テレビ小説「らんまん」で万太郎を演じる神木隆之介(C)NHK
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 【牧 元一の孤人焦点】4月3日にスタートするNHK次期連続テレビ小説「らんまん」に主演する俳優の神木隆之介(29)が放送開始を前に取材に応じ、「みなさんの心にそっと寄り添える作品になれば」と語った。

 植物学者・牧野富太郎さんの人生をモチーフにしたオリジナルストーリー。愛する植物のために一途に情熱的に突き進む主人公・槙野万太郎(神木)とその妻・寿恵子(浜辺美波)の波瀾万丈の生涯を描く。

 「万太郎の感受性が強いところ、探究心が人一倍強いところを意識して演じています。彼が今、何に興味を持って、何に向かって突っ走っているのかを分かりやすく、表情豊かに演じようと思っています。悲しい時には本当に悲しい顔をし、うれしい時には本当にうれしい顔をし、怒った時には本当に怒った顔をする。隠し事ができない、嘘をつけない人間が僕も好きなので、そういうキャラクターに見えたらいいです」

 浜辺美波とは2019年公開の映画「屍人荘の殺人」以来の共演となる。

 「4年ぶりに会って話しても、感覚的にあまり変わっていませんでした。2人の会話は『いやいや、お兄さん、どうですか、ここ最近は?』(浜辺)、『まあなんとか頑張ってますよ。みーちゃんはどうですか?』(神木)、『私もボチボチですよ』(浜辺)みたいな感じ。4年前から、とてもエッジが効いて面白い人だと思っていたので、それを今回の役柄にどう取り入れて演じてくれるのか、僕も楽しみにしています」

 映画「屍人荘の殺人」では一緒に事件を解決していく大学生同士の関係性。今回は運命的な出会いから後に結婚して家庭を築き苦楽をともにする間柄だ。

 「『屍人荘の殺人』はコメディー要素があったので、監督に『キスしそうなくらい近寄って』と演出されても、照れもなく面白おかしく演じました。今回は、真面目に恋をして互いに信頼し合って結婚するという物語なので、途中、かわいらしいシーン、ちょっと照れるようなシーン、ドキドキするシーンがあります。映画では見られなかった関係性で、2人の初々しさが出ているので、楽しんでいただけると思います」

 浜辺は昨年の出演発表時のコメントで、神木について「敬愛する大先輩」という表現を使っていた。

 「みーちゃんは『将来が楽しみな妹』という感じ。面白みがあって、一緒に話をしていると『え、なんで?』と僕らには分からないことが多々あります。本人は普通だと思っているようですが、僕の中にない表現方法、言葉の使い方をする人です。ほかの誰とも被らない、唯一無二の浜辺美波という人間はどんな道を歩んでいくんだろうと楽しみで仕方ありません。『屍人荘の殺人』の時にできた絆がありますが、今回はより強い協力態勢でやっていかないと乗り越えられないことが多々あると思うので、二人で協力して頑張っていこうと思います」

 万太郎の生家である酒蔵の番頭の息子で、万太郎を支え続けることになる竹雄は、私生活でも仲の良い志尊淳が演じる。

 「志尊、みーちゃんの役は、あうんの呼吸じゃないといけないレベルの立ち位置なので、信頼する2人が演じてくれることが僕にとって大きいです。2人は僕の扱いに慣れているので、その分、自由にさせてもらっているし、安心して演じられます」

 撮影は順調に進み、放送開始まであと2週間だ。

 「気楽に見ていただきたいです。テレビの前で準備して見てください、とは言いたくありません。支度をしながらチラチラ見ていただいたり、声だけ聞いていただいたり、日常の中に溶け込んだ作品になればいいと思います」

 ◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局総合コンテンツ部専門委員。テレビやラジオ、映画、音楽などを担当。

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2023年3月20日のニュース