渡辺徹さん死去 榊原郁恵とともに闘った病 糖尿病、人工透析、心臓病…

[ 2022年12月2日 11:36 ]

2021年、「いい夫婦 パートナー・オブ・ザ・イヤー2021」でビールで乾杯する渡辺徹さん、榊原郁恵夫妻
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 俳優でタレントの渡辺徹(わたなべ・とおる)さんが11月28日午後9時1分、敗血症のため都内の病院で死去した。61歳。茨城県出身。所属した文学座によると、11月20日に発熱、腹痛などの症状が出たため、都内の病院で検査を受け、細菌性胃腸炎と診断され、入院していた。その後、敗血症と診断され、治療を受けていたが、回復しなかったという。葬儀・告別式を家族葬で行い、後日、お別れの会を予定している。

 渡辺さんの半生は、病気との闘いでもあった。1981年に「太陽にほえろ!」でデビューしたとき69キロだった体重は、榊原と挙式した87年10月14日に計ったところ130キロになっていた。

 30歳のころ「2型糖尿病」と診断された。当時、TBSの料理番組「料理天国」にレギュラー出演。収録のたびに高級料理を食べ、スタジオに容器を持参し、料理を詰めて持ち帰るほどだった。ある日の収録中に胸が苦しくなり、正常値が100以内の血糖値が600もあった。体重は120キロ。大食いの仕事も次々と舞い込んでいた。

 自宅では妻の榊原が健康管理を徹底していたが、撮影現場や、舞台の地方公演では羽目を外した。2012年4月には公演先で足が思うように動かなくなり、舞台を降板。冠状動脈の硬化による「虚血性心疾患」で、心臓の冠状動脈の1本が完全に詰まっていた。復帰会見では体重が79キロになったことを明かし、榊原が「既製品の洋服が着られるようになった」と喜んでいると話した。

 16年からは腎機能の低下で人工透析。21年4月には、今度は大動脈弁狭窄(きょうさく)症と診断された。心臓からの血液の出口の弁が硬くなって開きにくくなり、重症になると心不全を起こし命に関わる病気。出演舞台の全公演が中止になった。7月の復帰会見には榊原、長男の渡辺裕太も同席し、親子3ショットを初披露。入院中に60歳の還暦を迎え、裕太らから赤いパンツ3枚をプレゼントされたことを明かし「入院中ずっとはいた。家族に見守られているって気持ちが強くなった」とうれしそうに話していた。

 今年10月にはラジオ番組で、榊原が父親を心筋梗塞で早くに亡くしていたことを明かし「それにも関わらず、俺が心筋梗塞になった。どれだけかわいそうなことをしてしまったんだろう」と話していた。

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2022年12月2日のニュース