渡辺徹さん死去 妻・榊原郁恵の献身、長男・裕太…家族とともに歩んだ芸能人生

[ 2022年12月2日 10:21 ]

昨年4月下旬に大動脈弁狭窄(きょうさく)症の手術を受けた後の同7月、退院後初めて取材に応じた際の渡辺徹さん(中)。妻の榊原郁恵(左)、長男・渡辺裕太と手を重ね笑顔でガッツポーズ
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 俳優でタレントの渡辺徹(わたなべ・とおる)さんが11月28日午後9時1分、敗血症のため都内の病院で死去した。61歳。茨城県出身。葬儀・告別式は家族葬で行い、後日、お別れの会を予定している。

 
 歌手の榊原郁恵(63)とおしどり夫婦として知られた。ドラマ「太陽にほえろ!」に新人刑事・ラガー役で出演し、アイドル的人気者となった。ただ、30歳のころから糖尿病を患い、近年も病気で舞台降板するなどしていた。

 渡辺さんは父と母が駆け落ちし、各地を転々としている中、61年に栃木県小山市で誕生。幼少期は茨城県古河市で過ごした。

 ガキ大将で、人を笑わせるのが好きな人気者だった一方で、小学校から文武両道。“マルチタレント”の片りんをすでに見せていた。小学校ではサッカーで全国大会に出場し、全国大会レベルの音楽クラブの部長も務めた。成績も優秀で、小中高で生徒会長を務めた。高校は進学校。県内の高校生を集めたイベントを成功させるなどリーダーシップも抜群だった。
 地元のアマ劇団で主演したことをきっかけに、高校卒業後は演劇の道に進むことを決意。狭き門を突破し、80年に文学座付属演劇研究所に入団した。

 わずか1年後、大ヒットドラマ「太陽にほえろ!」に新人刑事として出演。その甘いルックスで女子中高生から人気を誇り、一気にスターダムを駆け上った。

 健康法は食べること。1日6食で、1・5リットルのコーラを6本一気飲みする豪快な食生活で、体重はどんどん増加。最高130キロまで到達した。さらにたばこを1日100本吸うヘビースモーカーでもあった。そのため、たびたび病に見舞われた。

 渡辺さんの健康を常に気遣っていたのが妻・榊原郁恵だった。日本テレビ「風の中のあいつ」で共演し、交際に発展。アイドル同士の熱愛で世間の注目を集めた。

 独身時代は浮き名をとどろかせていた渡辺さんだったが、結婚生活35年で芸能界屈指のおしどり夫婦に。渡辺さんの芸能生活40周年と還暦の節目となった昨年には、長男の渡辺裕太(33)を交え3人で初共演。家族の愛とともに歩んだ芸能人生だった。

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