藤井竜王 自身初第6局は70手目が封じ手 強気の応酬で広瀬八段との1日目午後は10手しか進まず

[ 2022年12月2日 18:33 ]

藤井聡太竜王(左)が待つ中、立会人の藤井猛九段(中)に封じ手を手渡す広瀬章人八段(日本将棋連盟提供)
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 藤井聡太竜王(20)=王将、王位、叡王、棋聖含めて5冠=が挑戦者に広瀬章人八段(35)を迎える第35期竜王戦7番勝負第6局は2日、鹿児島県指宿市「指宿白水館」で1日目が始まった。午後6時の封じ手時刻までに69手進み、後手・広瀬が70手目を封じた。対戦成績は藤井の3勝2敗。駒割りは藤井が角、広瀬が銀桂を駒台に置き、ほぼ互角で進んでいる。

 戦型はシリーズ4度目の角換わり腰掛け銀に進み、午前12時半からの昼食休憩までに60手指された。昼食休憩明け、藤井が1筋を突破し、さらに交換して手駒にした銀を2筋へ角獲りで打ち込むと、広瀬が角を逃げずに攻め合った。両者強気の応酬は、相手の読みを追う必要もあるため午後は封じ手を含めて10手しか進まなかった。

 5番勝負と7番勝負がある将棋のタイトル戦。過去10度のタイトル戦全勝の藤井は、6度目の7番勝負で初めて2敗した。つまり第6局は自身初体験。持ち時間8時間のうち、藤井が1日目に3時間33分、広瀬は3時間43分を消費した。対局は3日午前9時に再開される。藤井が勝てば初防衛、広瀬が勝てば14、15日の第7局へ決着がもつれ込む。

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