藤井王位、黒星スタート「攻め込まれて怖い展開が続いた」

[ 2022年6月29日 20:51 ]

藤井聡太王位(日本将棋連盟提供)
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 藤井聡太王位(19)=王将、竜王、叡王、棋聖含めて5冠=が挑戦者に豊島将之九段(32)を迎える第63期王位戦7番勝負第1局は29日、愛知県犬山市で2日目が指し継がれ、先手豊島が121手で勝利した。研究手順をぶつけ、1日目終了時点で3時間近い持ち時間差から得たリードを守り切った。昨年8月の叡王戦第4局以来、藤井とのタイトル戦での連敗を6で止めた。第2局は7月13、14日に札幌市で指される。

 対局中の読みの長さと深さで、多くの研究手順を打破してきた藤井も、豊島相手では逆転まで届かなかった。

 「攻め込まれて怖い展開が続いた。形勢としては難しい気がしたが、そこ(昼食休憩前後)から損ねてしまったのが反省点です」。この日昼、攻め合って形勢を損ねた短慮を悔いた。

 渡辺明名人(38)がネット中継したアベマテレビに登場した。豊島が用いた、研究手順で形勢、そして持ち時間でもリードを奪う作戦を称えると共に、2日目午後のおやつを藤井がグレープフルーツジュースとジンジャーエールとした点について、「この二刀流は本意じゃないはず。でもお菓子なら(配膳される控え室まで)食べに行く時間がない」と棋士心理を読み解いた。

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2022年6月29日のニュース