なかやまきんに君回はご褒美 「三四郎ANN0」ディレクター語る(3)

[ 2022年6月29日 05:00 ]

収録ブースの様子(ニッポン放送提供)
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 ニッポン放送「三四郎のオールナイトニッポン0(ZERO)」(金曜深夜3・00)は、お笑いコンビ「三四郎」の2人がゲストと楽しむ様子も聴きどころだ。「三四郎さんの楽しむ姿が、僕たちもリスナーも好きなんですよ」と金子司ディレクターは話す。

 これまで「スペシャルウイーク」や不定期な形で多くのゲストが番組を訪れている。キャスティングに関しては「その時に話題に上がってる面白い人とか、流れを重視して考えます」という。お笑い芸人が多いが、女優の夏帆(30)や「Every Little Thing」の持田香織(44)が訪れたこともある。

 相田周二(39)が“マブダチ”と称していた俳優の菅田将暉(29)も登場。相田が「しゅーじまん」名義でリリースしたオリジナル楽曲「Standby」を菅田と相田が一緒に歌い、盛り上がりを見せた。この曲を菅田は後に正式にカバーし、配信リリースしている。

 さまざまなゲストで彩られる番組だが、ひときわ異彩を放つゲストがいる。それは、お笑いタレントなかやまきんに君(43)だ。

 金子氏は「業界内外問わず、反響がものすごいあります」と語る。きんに君は2017年から昨年まで年1回のペースで計5回出演中。「きんに君のプライベートに迫る」がコンセプトだが、毎回脱線してしまう。

 昨年もリスナーからの「きんに君さんはオリンピックは見られましたか?」という質問に「オリンピック、元気!元気、元気、オリンピック!うー、元気、元気、オリンピック~!」などと支離滅裂な返答を繰り返していた。会話にならないやり取りに三四郎の2人は本気で腹を抱えて笑い続ける。

 一種の“事故”に近い内容に賛否は分かれ、初登場時は“否”が強かったという。三四郎も「好き嫌いが分かれる珍味回なので、嫌いな人は聴かない方がいいです」と注意喚起するほどだ。

 だが、回を重ねるごとにハマる人が続出。きんに君もジムでトレーニング中に「三四郎さんのラジオ聴きましたよ」と声をかけられることがあると報告している。昨年は、きんに君がブースに登場するタイミングで、Twitterで「#三四郎ANN0」がトレンド日本一を獲得した。

 金子氏からは「やってるこちら側は手応えがない」と意外な声も漏れた。だが、その実情を「何が何だか分からない。正解も分からない。何が起きてるか分からないで時間が過ぎていく。他の番組なら『ここをもっとこうしとけば…』とかあるけど、きんに君回は反省したところで何もない」と明かした。そして「三四郎さんにとっても僕たちにとっても、ただ笑っていられるご褒美回ですね」と付け加えた。

 番組内でも明かされていたが、実は、昨年はきんに君に「もう出たくない」と出演オファーを一度断られていた。金子氏は「今年も、もちろんオファーは出し続けます」と意気込んでいる。ラジオ界至高の珍味回を聴けることを、多くの人が期待している。

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2022年6月29日のニュース