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里見女流4冠 史上初女性プロ「棋士」へ編入試験受験、8月開始の5局中3勝すれば合格「全力尽くす」

[ 2022年6月29日 05:31 ]

プロ棋士編入試験を受験する里見女流4冠
Photo By スポニチ

 日本将棋連盟は28日、里見香奈女流4冠(30)=女流王座、女流王位、女流王将、倉敷藤花=がプロ編入試験受験を申請し、24日付で受理したと発表した。女性が同試験で「棋士」(プロ)の肩書に挑むのは史上初となる。

 里見は5月27日の棋王戦予選で古森悠太五段(26)を破り、直近成績10勝4敗となって受験資格を取得した。当初は挑戦に慎重な姿勢も見せていたが、約1カ月に及ぶ熟考の末、ついに決断。「全力を尽くしますので、静かに見守っていただけると幸いです。よろしくお願い申し上げます」とコメントした。7月6日に記者会見を行う。

 島根県出雲市出身の里見は2004年に女流2級となり、08年11月の倉敷藤花戦で初タイトルを獲得した。以降タイトルは歴代1位の48期まで積み上げ、将棋大賞の最優秀女流棋士賞は12期獲得という第一人者。かつては奨励会に所属し、プロ(四段)一歩手前の三段まで昇段したが、年齢制限で退会を強いられた苦い経験もある。

 プロ編入試験は8月以降、1カ月に1局ずつ実施される。相手は昨春以降の新四段5人が棋士番号順に対局。5局中3勝すれば合格となり、順位戦参加資格のないフリークラスへの編入資格を得る。現行制度で合格したのは過去に今泉健司五段(48)、折田翔吾四段(32)の2人。なお女流棋士が合格した場合も継続しての女流棋戦参加は可能だ。

 里見の、棋士相手の公式戦通算成績は43勝50敗。奨励会を退会して女流に専念後の18年以降は39勝34敗と勝ち越しているだけではなく、今年は破竹の7連勝中と、まさにニックネーム「出雲のイナズマ」にふさわしい充実ぶりだ。棋王戦では女性初のタイトル戦本戦(挑戦者決定トーナメント)進出を果たし、さらに24日には今春の叡王戦で藤井聡太叡王とタイトルを争ったばかりの実力者、出口若武六段(27)も下している。これまで女性の「棋士」は皆無だった将棋界。得意の振り飛車を武器に「ガラスの天井」を突き破る可能性は大いにある。

 《棋士は男女に門戸》将棋界には共にプロの棋士と女流棋士がいる。棋士は男女に門戸が開かれ、原則半年に2人しか昇段できない奨励会三段リーグを突破し、四段になった者を指す。女流は棋士養成機関・奨励会の下部組織である研修会でB2に昇級した、27歳未満の女性らが資格を得る。

 ◇里見 香奈(さとみ・かな)1992年(平4)3月2日生まれ、島根県出雲市出身の30歳。6歳で将棋を始め、2004年に中学1年で女流プロになる。08年に初タイトル「倉敷藤花」を獲得。終盤の攻めの鋭さから「出雲のイナズマ」の異名を持つ。

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