吉田拓郎「内心はやったねって」 ヒット曲出すよりうれしかったこと 「ザ・芸能界」への思い吐露

[ 2022年6月29日 10:42 ]

吉田拓郎
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 年内で芸能活動を終了する意向のシンガー・ソングライター、吉田拓郎(76)が29日のニッポン放送「垣花正 あなたとハッピー!」(月~木曜前8・00)にゲスト出演。かつて、アイドルや演歌歌手らにも積極的に楽曲提供していた理由を明かした。

 28日に都内スタジオで、最後のテレビ出演となる来月21日放送のフジテレビ特番「LOVE LOVE あいしてる 最終回・吉田拓郎卒業SP」(後8・00)を収録。この日、最新にして最後のアルバム「ah―面白かった」が発売され、事前インタビューに応える形で登場した。かつては歌番組などメディア露出をほとんどしなかった一方で、楽曲提供のオファーを受けたり、Kinki Kidsとの共演でテレビ番組に出演するなど変化が出てきた。

 その折り合いをどうつけていたのかと聞かれ、「折り合いっていうか、全てはだいたい偶然から始まっている。僕は広島から東京へ何しに出てきたのかというと、一シンガーとして有名になりたいとか売れたいとかじゃなく、全音楽シーンで活躍してみたいというのがあって。自分の作った楽曲で勝負してみたいと。おおげさに言えば、歴代、芸能文化を支えてる作詞家、作曲家の大先生とか演歌とかそれらにも食い込んで、できるならひっくり返したい、壊したいという気分があった」と回想。

 そのため「『ザ・芸能界』から作曲オファーがあったら、好んで、前向きに。嫌がるんじゃなく、あえてやりたいと。ヒットさせることによって、僕らのやってることが正しいんだと認めてもらえるわけだから。そことケンカするんじゃなくて、ひっくり返したい。そのためには積極的にやりたいと。アイドルとか演歌の作曲の依頼があったら好んでやろうという気分でいた」という。

 反骨心的な思いもあって受けていた作曲でヒットが出始め、「そりゃ気分がいいですよ。当時、原宿、六本木が夜のたまり場だったんだけど、『ザ・芸能界』の人たちが僕に会いに来るようになって。“拓郎さん、うちのなんとかにも曲書いてもらえませんか”って言われると、それは内心はやったねっていう気分だった。ここだよね、やりたかったのはっていう感じ。自分がヒット曲出すより、むしろそっちの方がうれしかった」と、してやったりの気持ちになっていたことを明かした。

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2022年6月29日のニュース