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楳図かずお氏27年ぶり新作「漫画のてっぺんからアートのてっぺんに飛び移った気分」

[ 2022年1月27日 20:14 ]

<楳図かずお大美術展オープニングセレモニー>ポーズを決める楳図かずお(左)と中川翔子 (C)楳図かずお(C)エキソニモ(C)楳図かずお/小学館 (撮影・島崎忠彦)
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 ホラー漫画家の楳図かずお氏(85)が27日、東京・六本木の東京シティビューで28日から開催される「楳図かずお大美術展」のオープニングセレモニーに出席した。会場では1995年以来27年ぶりの新作「ZOKU-SHINGO 小さなロボット シンゴ美術館」を101枚の連作絵画で展示しており「漫画の上の表現がしたかった。漫画はつながりの芸術だが(今作は)一枚絵のクライマックス感もある」と胸を張った。

 楳図さんは95年に「14歳」を描き終えると画業を休止。長くペンを握っていなかったが、今回キュレーターを務めた窪田研二氏によると、2017年末ごろに展覧会の計画が動き始めると「単なる回顧展のようなものにしたくない」と新作の執筆を決意したという。

 「もう漫画は描かない」と公言していたため、連作絵画の構想を温めていたが、題材が決まったのは代表作の1つ「わたしは真悟」(1982~86年発表)で2018年1月に受賞したフランスのアングレーム国際漫画賞の「遺産賞」だった。“漫画界のカンヌ”とも言われる権威ある賞に輝き「ブランクはあるが、描きたくなった」と36年ぶりに「真悟」の世界を描き始めたという。以来4年間、縦40センチ、横29・7センチのアクリル絵画101枚を「人にしゃべりたいのを耐えに耐えて、描いてきました」と笑顔で明かした。

 六本木ヒルズ森タワー52階の会場から見える東京タワーに目をやり「漫画のてっぺんから、アートのてっぺんに飛び移る気分ですね」と語る場面もあった。東京タワーは「真悟」の重要な場面にも登場する場所で、今回の挑戦を自著の象徴的な場面になぞらえるなど終始ご機嫌だった。

 セレモニーには楳図漫画の大ファンでタレントの中川翔子(36)も駆けつけ「8年ぶり」という再会に感激。「先生の新作は全人類が見るべき。見る角度で色が変わったり、印刷物とは違う生の迫力がある」とPRした。

 なお新作は、今夏以降に完成予定の展示品図録に収録されるが、現時点で出版の予定はないという。

 展覧会は新作だけでなく、1955年のデビューから95年までの画業などを、楳図ホラーの代表作「漂流教室」「わたしは真悟」「14歳」を中心に紹介。現代美術家によるコラボ作もあり、2人組「エキソニモ」は「わたしは真悟」をモチーフとする巨大なオブジェ、冨安由真さんは「ZOKU-SHINGO」の鉛筆画101枚を使った空間アート、鴻池朋子さんは「14歳」をテーマとした絵画を展示している。

 「楳図かずお大美術展」は同所で3月25日まで。

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