阪神・ガンケル“パパ1勝” 6月誕生長女にメロメロ「目を見て笑ってくれる瞬間は本当に最高」

[ 2022年7月18日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神3―1中日 ( 2022年7月17日    甲子園 )

<神・中>お立ち台で第1子誕生を祝福され、帽子を取ってあいさつするガンケル(撮影・後藤 大輝) 
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 ここ一番の「サムアップ」が、快投の証だ。最終盤で訪れた窮地をしのいでも、ガンケルは感情を封印。代わりに女房役の梅野に右の親指を突き上げた。

 「梅野選手が良い配球をしてくれて、そこに投げ切れた」

 2点優勢の8回、無死からワカマツに四球を与え、後藤には初回の先頭・大島以来の安打となる右前打を許すなど1死満塁のピンチを背負った。それでも、助っ人右腕は落ち着いていた。前夜の延長11回に左翼越えソロを放った代打・平田を直球で見逃し三振。最後は大島をスライダーで泳がせて二ゴロに仕留めて役割を果たした。

 「1イニング目は荒れてしまって。ベンチに戻って落ち着いて」
 初回は自身の一塁悪送球を含む2失策が絡んで先制点を献上するなどバタついたが、すぐさま打線が逆転に成功すると、地に足を着けた。2回から7回まではすべて3者凡退。8回3安打1失点で4勝目をマークし、昨年から中日戦は先発で4戦4勝と“竜キラー”ぶりを見せつけた。

 完封した6月12日のオリックス戦以来、約1カ月ぶりの白星はパパとしての“第一歩”にもなった。6月15日に第1子の長女・キンズリーちゃんが誕生して以降は2試合に登板して未勝利だったが、勝利を届けた。「だんだん物を認識するようになって。自分のことを見つめてくれた時に、目を見て笑ってくれる瞬間は本当に最高。自分たちの人生を華やかにしてくれる」とマウンドでは無表情で腕を振る男も自宅ではデレデレ。「(自分の体の中で)娘がよく寝てくれる」と寝かしつけが日課になっている。

 「自分はマイナーリーグで戦ってああいう経験はない。コロナでファンの前で試合をすることが少なかった。満員の中でやるのは特別で、楽しい時間」。

 今季最多4万2601人の視線をクギ付けにしたパパの格好いい“お仕事”だった。  (遠藤 礼)

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2022年7月18日のニュース