3大会連続出場目指す米子東が初戦突破 太田が右越え2ラン含む3打点、瀬川は3安打1打点

[ 2022年7月18日 20:57 ]

第104回全国高校野球選手権鳥取大会2回戦   米子東10―6米子工 ( 2022年7月18日    ヤマタスポーツパーク野球場 )

ともに3安打の活躍を見せた米子東の太田(左)と瀬川
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 戦後初の夏の鳥取大会3連覇を目指す米子東が初戦を突破した。6回までに10得点。猛打の核となったのは、太田舷暉と、瀬川凜太朗主将の頼れる3、4番コンビだった。 米子東の練習動画はこちら

 まずは太田が魅せた。初回1死二塁から中前へ先制タイムリー。3回無死一塁ではストレートをとらえると、ライナー性で右翼席へ2点本塁打を叩き込んだ。夏の鳥取大会では昨年準決勝から“3試合連発”。「上のレベルで戦うには高く上がったフライではダメ。センターへ低い当たりのライナーを打つことを徹底してきた成果が出たと思います」と振り返った。6回の右前打とあわせ、3安打3打点の発進となった。

 抜群のキャプテンシーを誇る瀬川も負けじと打ち続けた。初回に右越え二塁打を放つと、3回には左前打。4回1死一、二塁では三塁線を破る適時二塁打と4番としての役割をきっちり果たし「この大会に入るまで準備してきたことを忠実にできました」と話した。

 14安打の背景には、大会直前の取り組みがあった。普段は各自が自主練習で取り組む打撃ドリルを、全体練習のメニューに組み込み徹底。元阪神のトレーナーで現ベースボールパフォーマンス代表の前田健氏が提唱する15種類のドリルを、来る日も来る日も繰り返した。レギュラー陣のスイングスピードは軒並み140キロを超える。骨盤への意識を高め、コースによって肩甲骨の使い方を変えるという科学的根拠に基づいたスイングで、相手左腕を攻略した。

 コールドゲーム直前の7回2死から米子工の反撃にあったが、ナインに焦りはなかった。昨秋と今春はいずれも県大会8強で敗退。経験値の高い選手が揃いながら勝ちきれなかった要因の一つに、ミスの連鎖反応があった。悔しい二つの敗戦を機に、選手たちは意識改革を断行。太田が「春までは負けることへの不安がありましたが、自分たちがやるべきことをやればそれで良いと考えられるようになりました。きょうはミスも出ましたが持ちこたえられた」と明かしたように、自分たちのスタイルを貫くことをテーマに今大会へ臨んだ。主将の瀬川が言う。

 「点差、状況ではなく、いついかなる時も同じことをやり続ける。終盤は追い上げられましたが、“エンドレス、エンドレス”と声をかけあって最後までやり続けることができました」

 打線の破壊力は甲子園に出場した19年、昨年のチームを上回る。鳥取はもちろん、甲子園でも頂点を目指す秀才軍団。紙本庸由監督は「攻撃はある程度、やりたいことができた。試合前に低い当たりを打っていこうと伝えていた中で、太田も瀬川もしっかりライナーを打っていた。先発の山崎、リリーフした藪本もしっかり投げてくれました」と称えた。

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2022年7月18日のニュース