興南、聖地一番切符に我喜屋監督誓い新た 沖縄本土復帰50年の記念の年に「節目の年にひと暴れしたい」

[ 2022年7月18日 06:00 ]

第104回全国高校野球選手権沖縄大会・決勝   興南7―1沖縄尚学 ( 2022年7月17日    沖縄セルラースタジアム那覇 )

<興南・沖縄尚学>沖縄尚学を下し甲子園出場を決め喜び合う興南ナイン
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 第104回全国高校野球選手権大会(8月6日から17日間、甲子園)の出場校を決める地方大会が17日、各地で行われた。沖縄大会では決勝が行われ、興南が4年ぶり13度目となる夏の甲子園大会出場全国一番乗りを決めた。

 4年ぶりの甲子園を決めた興南ナインは控えめにマウンド付近で喜び合った。沖縄尚学とは19年決勝と同じ顔合わせ。宮城大弥(現オリックス)を擁し、延長13回の末に7―8で敗れた雪辱を果たした。

 試合を動かしたのは小中学校で宮城と同じチーム出身の1番・仲程雄海(なかほど・おうか=2年)だ。3回1死一、二塁で右中間へ先制二塁打。「チャンスを逃さずに打てればいいと思った」と変化球に食らいついた。3回は打者10人で5得点。仲程は6回にも中前適時打を放ち2安打2打点の活躍だった。

 春季大会は新型コロナの陽性者が出た影響で辞退した。落ち込む部員に我喜屋優監督からは「下を向いている暇はない」と声が飛んだ。梅雨が長引き、満足に練習はできない。長靴を履いた状態でシートノックに取り組むなど工夫を凝らし、ノーシードから頂点まで駆け上がった。

 10年には島袋洋奨(現コーチ)を擁して春夏連覇を達成。当時保育園に通っていた仲程は全員でTV観戦したことを幼心に覚えている。「試合の時間になると、車がいなくなったり…」と地元の熱狂ぶりは鮮烈な記憶だ。「素晴らしい先輩がいる。ここからもう一回また練習して頑張っていきたい」と力を込めた。

 沖縄にとっては本土復帰50年の記念の年。13度目の出場は県勢最多で、我喜屋監督は「沖縄の高校野球が本土と肩を並べて追い越すところまで来ている。節目の年にひと暴れしたい」と誓った。(杉浦 友樹)

 ▼オリックス宮城(19年度卒)みんなで勝ち取った優勝だと思いますので、本当に、おめでとうございます。中継を見られる時は見て応援していました。甲子園の舞台でも、沖縄を盛り上げられるように、楽しんで、頑張ってほしいと思います。

 ○…10年の春夏連覇に左腕エースとして貢献した興南の島袋洋奨コーチは「試合の中で選手の成長を感じられる試合が多かった」とナインをねぎらった。ソフトバンク退団後、学生野球資格を回復して、昨年2月からコーチとして主に投手を中心に指導。「甲子園で戦うのは楽ではない。投手を中心にもう一回、課題を克服していきたい」と意気込んだ。

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2022年7月18日のニュース