花咲徳栄・銀侍が満塁弾!名前の由来は「侍のように強く生きる」 4番起用に応えた特大10号

[ 2022年7月18日 05:00 ]

第104回全国高校野球選手権埼玉大会・3回戦   花咲徳栄12―1独協埼玉 ( 2022年7月17日    レジスタ大宮 )

<花咲徳栄・独協埼玉>4回、満塁で本塁打を放つ吉原(撮影・山手 あかり)
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 名前の由来は「侍のように強く生きる」だ。花咲徳栄の4番を任された侍が躍動した。吉原銀侍(ぎんじ=3年)が、2―0の4回1死満塁から左翼へ特大の一発。高校通算10本塁打で、自身通算3本目の満塁弾に「今まで打ったホームランの中でも一番、感触が良かった」と笑った。

 大阪・生野中時代の17年夏。甲子園の頂点に立った花咲徳栄ナインの姿に「自分も甲子園に出て活躍したい」と同校への進学を決意した。地元の大阪を離れ、埼玉県屈指の強豪校へ入学。進学を決めたのにはもう一つ大きな理由があった。岩井隆監督の存在。「岩井先生のところに行ったら人間性がしっかりすると思った」と名将の厳しくも愛のある指導に引かれた。

 背番号12の捕手。初戦は出場がなかった。岩井監督から、3日前に4番起用を告げられ2安打4打点で、14安打12得点の打線を引っ張った。指揮官は「元気が良いキャッチャーで打つのは元々いい。一本出てくれればと思った」と評価した。

 野球に対する努力は惜しまず、毎日の素振りを欠かさない。主将の上田光浩(3年)とともに「絶対に甲子園に行こう」と励まし合い、日々練習を積んだ。冬場は徹底的に手首を鍛えて、長打力を強化。「楽に飛ばせるようになりました」と成長を実感した。
 チームの目標は全国制覇。埼玉大会はナインにとって通過点という。「一戦一戦勝っていくだけ」。勝負強さを見せた4番は、そう言って表情を引き締めた。(山手 あかり)

 ◇吉原 銀侍(よしはら・ぎんじ)2004年(平16)11月5日生まれ、大阪府出身の17歳。小4から野球を始め、中学時代は東住吉リトルシニアに所属。好きな野球選手は中日・味谷。1メートル74、83キロ。右投げ右打ち。

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