JR東日本東北 4点差跳ね返し大逆転8強一番乗り!大卒新人・金沢サヨナラ犠飛

[ 2021年12月4日 05:30 ]

第92回都市対抗野球2回戦   JR東日本東北7―6NTT西日本 ( 2021年12月3日    東京D )

<JR東日本東北・NTT西日本>9回1死満塁、金沢(右から2人目)はサヨナラ犠飛を放ち、ナインと抱き合って喜ぶ (撮影・森沢裕)
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 1回戦1試合、2回戦2試合が行われた。JR東日本東北(仙台市)はNTT西日本(大阪市)に逆転サヨナラ勝ちし、8強一番乗りを果たした。打線は4点を追う9回に4安打を集中し、最後は新人の金沢龍介外野手(23)のサヨナラ左犠飛で勝負を決めた。TDK(にかほ市)は西部ガス(福岡市)に5―4で競り勝ち、8年ぶりの都市対抗勝利をマークした。

 ルーキーの一振りからミラクルが始まった。4点を追う9回無死満塁。4番・薗部に代わり、代打に高卒新人の大西が送られた。中前適時打。続く5番の場面でも、補強選手の望月が代打で右前へ連続適時打し2点差に迫った。さらに四球と安打で同点。最後は9番・金沢の左犠飛で4点差からの逆転サヨナラ劇が完結した。

 「信じられない、想像もつかない試合」

 駒大監督を経て17年から指揮を執る西村亮監督も驚く、粘りだった。4番の代打・大西は、履正社から入社1年目で予選出場もなかった。19年夏の全国制覇時にベンチ入りし、昨夏の交流試合にも5番で出場した外野手。「(薗部が)その前の打席でタイミングが合ってないと感じたから代えました。点差があったので流れを変えないといけないと思った」。指揮官の思惑通り1メートル83、90キロの風格さえ漂う体格から、中前に放った都市対抗初打席初安打が、勝負の風向きを一変させた。

 サヨナラ犠飛の金沢も専大から入社1年目のルーキー。「同期の大西が打って先輩がつないで…。追い込まれたけど犠牲フライでいいやと切り替えられた」。大卒、高卒は違えど同じ1年目の同期生が、勝利に貢献してみせた。

 初戦での前年覇者Honda撃破に続き、2年連続8強のNTT西日本も破った。6年ぶりの8強。6日の準々決勝で勝てば、東日本大震災で大きな被害を受けながら4強入りした11年以来となる最高成績に並ぶ。殊勲の金沢は「あと3勝で全国の頂点に届く。次も一致団結して戦います」と力強かった。(伊藤 幸男)

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