阪神・梅野 “猛虎愛”故の残留「来年こそチームのみんな、ファンと喜びを分かち合いたい」複数年契約へ

[ 2021年12月4日 05:30 ]

FA宣言せず阪神残留を表明した梅野
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 阪神は3日、梅野隆太郎捕手(30)が今年5月に取得した国内フリーエージェント(FA)権を行使せず、残留すると発表した。梅野はこの日、西宮市内の球団事務所を訪れ、意思を伝えた。複数年契約を結ぶ予定。他球団の評価を聞きたい思いも秘めながら、優勝への渇望や共に戦ってきた仲間への思いも残留の大きな理由となった。背番号2が、来季も扇の要として強い虎をけん引する。

 梅野が熟考の末、残留を決めた。入団8年目を終えて訪れた、大きな分岐点。揺れ動く心の中でも、ずっとブレず大きくなっていったのは「優勝」と「仲間」への思いだった。

 「今年、あと少しのところで優勝を逃して本当に悔しい思いをして、やっぱりこのチームで優勝したい。その思いが一番でした」

 今季、チームは開幕から快進撃を続け、一時は独走態勢に入った。背番号2も正捕手として先発マスクをかぶり、そのど真ん中にいたが、最後は優勝したヤクルトと勝率わずか5厘差の2位。クライマックスシリーズでも巨人に2連敗しファーストステージで敗退した。自身もシーズン最終盤はベンチスタートが続き、もどかしい思いで一年を終えた。

 それでも、愛着あるタテジマで再び頂点を目指す。若い力の台頭で見えてきたタイガースの明るい未来。これからも甲子園で戦うべき理由は、たくさんあった。

 「若いチームで、絶対にこれからもっと強くなっていきますし、その中心で引っ張っていきたい。このメンバーと野球をしたい、みんなと優勝したいという思いで残留することを決めました」

 考えに考え抜いた結論――と説明したように、限られた期間で悩み抜いた。5月に国内FA権を初取得。入団時から育ててもらったタイガースへの恩義も感じながら、他球団の評価を聞いてみたい思いもあった。選手として人生をも左右する決断。7日の申請期限が迫る中、たっぷりと時間をかけた。その中でも「声や思いも届いていたし、決断を後押ししてくれた」とファンの存在にも言及した。

 チームにとって「梅野残留」は05年以来のリーグ優勝へ向けた絶対条件だった。今季も125試合で先発マスクをかぶり、得点圏打率・321の勝負強さを誇る「恐怖の8番」。マスク越しに8年間で醸成してきた投手陣との信頼もある。

 「時間はかかってしまいましたが、このチームで絶対に優勝する思いだけ。来年こそはこのチームのみんなとタイガースファンのみなさんと一緒に喜びを分かち合いたい」

 虎の正妻として、逆襲をかける決意は固まった。(遠藤 礼)

 ▼阪神・嶌村聡球団本部長 一言でいえば安堵(あんど)した。来季も一緒に同じユニホームでプレーしようと言い続けてきた。そういう(最大の補強という)表現も当然ある。ファン感謝祭を前にファンの皆さんに来季も一緒にプレーできることをお知らせできたということが良かった。

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