落合博満氏「我々の時代なら一番先に直された」も…大谷翔平のアッパースイングを考察し理解

[ 2021年6月16日 17:50 ]

落合博満氏
Photo By スポニチ

 元中日監督で野球解説者の落合博満氏(67)が15日放送のNHK「クローズアップ現代+」(火~木曜後10・00)に出演し、今季、二刀流で目覚ましい活躍を見せているエンゼルスの大谷翔平投手(26)の打撃について、落合流の目線でコメントした。

 打撃フォームの技術的な部分として「バックスイングに入るときに、去年までは右肩が内側に入っていた。右肩が内側に入ると(ボールを見る目の)ベース上の角度が変わる。今年は右肩が中にあまり入らなくなった。それでベース板の上のストライクゾーンを見られるようになった」と変化を指摘。その上でアッパースイングについて「我々の時代だったら一番先に直されるところ」とし「山の上から川の水が、上から下に流れ、だんだん下に来るにしたがって(流れは)速くなる。スイングも一緒。上から下へ振り下ろすのは、そんなに力はいりませんから、スピードは増してくる。ところが、下から上へしゃくり上げるのは相当なパワーがいる」と解説。「強いところと弱いところがあると、必然的に弱いところに故障する箇所が出てきてしまう。その意味で、バランスよく体を作り上げたのだろう。自分で模索して探り当てた」と肉体改造と技術が一致した結果であるとした。

 さらに指摘したのが、対応力。大谷が外角高めを右翼席に運んだ場面を見て「アッパーで行きかけてるんだけど途中で軌道修正した。偶然というのかな。(アッパーの軌道なら)普通だったらファウルや空振りする高さ」と指摘。「どうやって自分の中で、来たボールに対して瞬時に対応能力を発揮できるかが(本塁打の)確率が上がってくるということ。その最たるもの」と評価し「技術というより対応力ですね」と本塁打増の秘訣を語った。

続きを表示

2021年6月16日のニュース