関本賢太郎氏 阪神首位独走の要因は「3番マルテ」と「機動力」 今後カギ握るのは「7回の男」

[ 2021年6月16日 05:30 ]

関本賢太郎氏
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 【関本賢太郎 視点】本紙評論家・関本賢太郎氏が交流戦までの総括と、五輪ブレークまでの24試合におけるキーマンを指名した。貯金20で独走態勢を固めつつある要因を「3番マルテ」と「機動力」にあると分析。今後に向けては「7回の男」が鍵を握るとした。

 交流戦前からオセロ状態だったことや、岩貞、岩崎が下降線だったことを考えると、交流戦は5割でいければ良いと見ていた。3カードを残した時点で、4日からは岩崎も登録抹消。チームにとっては不測の事態だったが、この難局を藤浪がうまく救ってくれた。

 極端な言い方をすれば、開幕投手だった藤浪がセットアッパーに回ること自体も不測の事態と言える。ただ、そういうことが起こるのがレギュラーシーズンだし、対応できている選手たちは素晴らしい。特に6連勝した日本ハム、楽天との6連戦は9日から4試合連続で先発投手に勝ち星がつくなど、理想的な展開だった。

 現状の強さをひもとくキーワードがあるとすれば「3番マルテ」と「機動力」だろう。マルテの特筆すべきは、長打率(・502)、出塁率(・389)、得点圏打率(・346)のいずれもが高い水準であることだ。たとえば選球眼を良くすることだけにフォーカスすれば、ボールを手元まで引きつけ当てにいく打撃に徹すれば、対応できる。だが、マルテの場合はポイントを前にして、長打も打っている。この2点を両立するのは打者として難しく、今季は相手投手のウイニングショットを見送る場面を何度も見てきた。好調な打線を支えているのは間違いない。

 12球団トップの59盗塁は、交流戦でも健在だった。18試合で25盗塁はこれまた12球団トップ。得点差が開いた場面で仕掛けることは少なく、先制点や勝ち越し点に結びついているケースが大半を占めている。決勝点を呼んだ13日の楽天戦9回2死一塁も、言ってみれば「ここはさすがに走ってこないだろう」というケースだった。捕手出身の矢野監督ならではというか、守っている側が予想できなかったり、嫌な場面でどんどん走ってくる。1番の近本だけではなく、2番の中野が走れることも、相手に大きな重圧を与えている。

 今後に向けては、長いスパンで見るよりは五輪までの24試合で考えたい。カギを握るのは7回を投げる投手だろう。仮に先発から藤浪―スアレスへとつなぐ展開であれば不安要素は少ないが、先発と藤浪の間に1、2人はさむのであれば、その投手たちには奮起してもらわなければならない。岩崎が復帰するが、すぐに本調子で投げられるかは未知数。馬場、岩貞、及川あたりがカギを握るだろう。(スポニチ本紙評論家)

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