巨人・岡本和、阪神・佐藤輝ら五輪代表“落選”の理由 松井、柳ら主な選出漏れ選手

[ 2021年6月16日 11:15 ]

巨人の岡本和真
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 東京五輪の野球日本代表の内定選手発表会見が16日、都内のホテルで行われ、24選手が発表された。野球は7月28日に福島あづま球場で開幕し、8月7日に横浜スタジアムで決勝戦が予定されている。稲葉篤紀監督(48)が代表選手を読み上げた。

 24人という通常の国際大会よりも少ない限られた登録人数のため、選出が期待された大物選手も多く内定から漏れた。

 巨人・岡本和真はリーグ断トツの58打点を挙げ、リーグ2位の19本塁打を放つ。一方で打率・256と調子の波が激しく、開幕直後の不振などスロースターター。18年日米野球では打率・211と、外国人投手特有の動く速球にも苦しんだ。同じ三塁手には左打ちの村上がおり、鈴木誠、浅村、山田、坂本ら中軸が期待される強打者に右打者が多いことも影響した可能性は高い。

 新人ながらリーグ4位の16本塁打し、驚異の飛距離を誇る阪神・佐藤輝明も名前は呼ばれなかった。評論家ら識者含めて選出を期待する声は多かった。登録枠が少ない中、控えで輝くタイプではなく、出場するならば先発で使うことになる。鈴木誠、柳田、吉田正、近藤という分厚い外野の布陣に割って入るのは至難の業といえた。外野手ではプレミア12に出場した巨人・丸佳浩、昨季首位打者のDeNA・佐野恵太らも漏れた。

 ソフトバンク・周東佑京は足のスペシャリストとしてプレミア12で存在感を発揮。昨季は内野へ本格転向し、内外野こなす万能性も備えた。だが、今季は打率・205と不振で、6月10日には右手人さし指を骨折した。

 捕手では堅守の阪神・梅野隆太郎や、強打の西武・森友哉を推す声もあったが、2人という少ない枠の壁に阻まれた格好となった。

 投手は両リーグ最多7勝の楽天の新人・早川隆久、両リーグ最高防御率1・89の中日・柳裕也の名前がなかった。楽天で実績豊富な松井裕樹、則本昂大、涌井秀章、岸孝之も選出されず。左肩手術から復活を遂げつつあるDeNA・今永昇太も見送られた。プレミア12で初見では対処しにくい下手の変則投法で大車輪の活躍をみせたソフトバンク・高橋礼は、防御率5・19と大不振に陥り2軍暮らしが続いている。

 体調が万全なら選出が当確とみられていた選手もいる。ソフトバンク・千賀滉大は4月6日に左足首のじん帯を損傷。ユーティリティ選手として稲葉監督に長く重宝されてきた西武・外崎修汰も4月3日に左腓骨を骨折した。ソフトバンク・森唯斗は5月28日に利き腕ではない左肘の炎症の影響から手術を受けて長期離脱となった。いずれも1軍復帰は果たせておらず、コンディション面から招集は見送られた。

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