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張本智和「最後はメダルを獲って笑って終わりたい」 卓球男子団体、ドイツに惜敗し3位決定戦へ 

[ 2021年8月5日 05:30 ]

東京五輪第13日 卓球男子団体 準決勝 ( 2021年8月4日    幕張メッセ )

 男子団体準決勝 ドイツ戦の第4試合でタイムアウトを取り、倉嶋監督(手前左)と水谷隼(同右)のアドバイスを聞く張本智和=東京体育館
Photo By 共同

 日本男子は準決勝でドイツとの3時間11分の熱戦に2―3で敗れ、6日の3位決定戦に回った。16年リオデジャネイロ五輪の銀メダルに続く2大会連続の表彰台をかけ、中国に敗れた韓国と対戦する。シングルス2戦に登場した張本智和(18=木下グループ)がチームの全勝利を挙げたものの、前回準決勝で倒した相手に屈した。

 金メダルの夢を絶たれた。それでも、張本の底力が光った。

 負けたら終わりの4戦目。4戦全勝で相性がいいフランツィスカに2ゲームを先取された。崖っ縁から反撃。再三の好レシーブ。4ゲーム目は7―8から奪取。最終ゲームは7―9から4連続得点を奪った。チームスコアを2―2に戻し、ラケットを投げ、絶叫しながらコートに寝転んだ。

 2勝は自分の手で挙げた。しかし、最後の丹羽が敗れ「自分がメンバーに入ってリオを越えられず悔しい。最後はメダルを獲って笑って終わりたい」と試合中とは対象的に、冷静に前を向いた。

 世界での活躍を漠然と夢見ていた仙台市の卓球少年が、小3の12年9月に初めて五輪を意識した。その1カ月前のロンドン五輪で、団体で銀を獲得した福原愛さんが、小学校を訪問してくれた。

 東日本大震災の翌年だった。被災地にメダルを持って帰るという約束を果たした同じ故郷のヒロインがまぶしく映った。卓球台でラリーもした。「本当にうれしかった」。夢や元気をもらった。スポーツ選手の偉大さを、身をもって体験した。

 その前年、自らが被災した。学校から帰宅して宿題をしている時に、大きな揺れに襲われた。混乱と寒さに震えながら、車内で過ごした記憶は一生忘れられない。両親の故郷の中国に一時避難した。今年、震災から10年を迎えた。

 「メダルを獲って、いつか地元にお見せしたい。被災者だった一人として、東北のために戦いたい」

 あの日あの時、福原さんにもらった元気を、次は自分が届ける。そう誓って初の五輪に挑んだ。3位決定戦の韓国に勝ち、その夢をかなえる。(倉世古 洋平)

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