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日本の新たなお家芸! 19歳四十住さくら、満開の金メダル スケボーで女子初の表彰台ワンツー

[ 2021年8月5日 05:30 ]

東京五輪第13日 スケートボード女子パーク ( 2021年8月4日    青海アーバンスポーツパーク )

<東京五輪 スケートボード・パーク>決勝3本目の演技をする四十住さくら(撮影・小海途 良幹)
Photo By スポニチ

 女子パークは四十住(よそずみ)さくら(19=ベンヌ)が60・09点で初代女王に輝いた。12歳の開心那(ひらき・ここな、WHYDAH GROUP)は銀メダルを獲得し、大会4日目に女子ストリートを13歳で制した西矢椛(もみじ、ムラサキスポーツ)を超えて日本史上最年少メダリストとなった。日本女子の五輪ワンツーは初。世界ランキング1位の岡本碧優(みすぐ、15=MKグループ)は4位だった。新競技のスケートボードは男女ストリートと合わせて3種目を日本勢が制し、新たなお家芸の地位を確立した。

 さくら色の鮮やかなメッシュが入った髪が宙を舞う。18年世界選手権で初代女王に輝きながら、岡本ら若手世代の後塵(こうじん)を拝してきた四十住が満開の返り咲き。「結果が金メダルで良かった。後悔ないくらい練習してきたので、それが結果につながったと思います」。満面の笑みは、じわじわと泣き笑いになった。

 国際大会の実況で「スーパーテクニカルスケーター」と呼ばれる19歳が決勝で魅せた。1本目、いきなり勝負に出る。細かい高難度技を詰め込み、最後は予選で温存した1回転半のエア技「540(ファイブフォーティー)」を2度決めて誰も追いつけない60点台を叩き出した。「ファイブ(540)は決勝で見せたかったので全部予定通りでした。桜が咲きましたね」と自身の名前に引っ掛けて喜んだ。

 五輪延期が強い追い風になった。岡本の武器である540は数年前から習得を目指していたが、「もうちょっとで乗れそうって時に大会があったり…」と集中して取り組む時間がなかった。この1年で猛練習し、“キング・オブ・540”と呼ばれるプロスケーターのサンドロ・ディアス(ブラジル)にも指導を仰いだ。何回も転んではまた挑み、20年3月に成功。さらに完成度を上げるため、スケートパークを転々として飛び続けた成果を大一番で発揮した。

 13歳離れた兄・麗以八(れいや)さんのスケボー仲間に入れてほしい一心で、小学6年生から競技を始めた。当初は娘のケガが心配で反対した両親は、音を上げさせようと毎日ハードな練習メニューを課した。そんな願いとは裏腹に、四十住は朝6時台には起きて練習をこなし、急激に腕を上げていく。「その(メニューの)おかげで強くなった」。娘を思う親の気持ちが、強さの原点だった。

 四十住は大会で常に「家族への恩返し」を口にする。当時、実家の和歌山にはスケートパークがなく、週末は母・清美さんの運転で往復5時間かかる三重のパークまで車中泊で練習をしにいった。大会に出るようになってからは、平日も学校終わりに毎日往復3時間の神戸のパークまで向かった。帰宅は深夜0~1時。それでも朝は寝坊することなく起き、365日練習した。昨年、自宅近くに専用パークが完成した際、四十住は真っ先に「お母さんや家族の大変さも少なくなる」と喜んだ。

 「めっちゃ重い」と笑った金メダルが何よりの恩返しになった。そしてすぐに「3年後のパリも出られるように頑張りたい」と誓った。東京からパリへ、満開の桜の花道を描く。

 【四十住 さくら(よそずみ・さくら)】☆生まれとサイズ 2002年(平14)3月15日生まれ、和歌山県岩出市出身の19歳。1メートル59、55キロ。伊都中央高卒。

 ☆競技歴 13歳上の兄・麗以八さんの影響で小学6年生からスケートボードを始める。兄の遊び仲間に入れてほしくて、ボードをおねだりしたことがきっかけ。

 ☆実績 18年世界選手権初代女王、アジア・ジャカルタ大会優勝。同年のトッププロが集まるXゲームは初出場で銅メダル獲得。19年世界選手権2位。今年5月のデュー・ツアーで優勝。

 ☆勝負技 板の前輪をコースの縁に引っ掛ける技から1回転スピンする「バックサイドノーズブラント360アウト」。

 ☆好きなプロスケーター レジェンドのトニー・ホーク。「凄い技ばっかりだから」

 ☆好きな食べ物 ハイチュウ。海外遠征でも必ず持ち込む。

 ☆「四十住」姓 名字由来netによると全国に約180人。富山県に多い。

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