藤井王将 初の賞金王 また勲章…自身初1億円超え 渡辺名人は2位に後退

[ 2023年2月4日 04:50 ]

2022年獲得賞金・対局料ランクが初の首位となった藤井王将
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 日本将棋連盟は3日、2022年の獲得賞金・対局料ベスト10を発表し、藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋聖含む5冠=が1億2205万円で初の1位となった。21年は6996万円で3位だった。

 藤井は昨年、第71期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負で渡辺明王将(当時)を下し、史上最年少5冠に輝いた。その後、保持していた4タイトルを年内に全て防衛。一般棋戦でも銀河戦、日本シリーズプロ公式戦(JT杯)を制し、獲得賞金・対局料は自身初の1億円超えとなった。

 なお、昨秋防衛した竜王の賞金4400万円は就位式が行われた今年に計上される。今回の発表分は、2年前の竜王初獲得時の賞金が含まれている。

 ランク2位は渡辺明名人(38)=棋王との2冠=で7063万円。昨年の1位から後退した。

 タイトル戦の賞金は竜王戦以外は非公開。一般棋戦では朝日杯オープン戦(優勝賞金750万円)、日本シリーズプロ公式戦(JT杯=同500万円)が公開している。対局料は勝敗に関係なく支払われ、額は竜王戦を除き非公表。段位や順位戦の所属により棋士ごとに差異がある。

 「1億円棋士」の仲間入りを果たした藤井だが、人間将棋、記念対局などのイベント出演料、不二家など3社と結んでいる広告契約料などは含まれていない。

 数々のタイトルに「賞金ランク1位」が加わった藤井。現在進行中の第72期ALSOK杯王将戦7番勝負では羽生善治九段(52)に2勝1敗と白星が先行。初防衛に王手をかける可能性がある第4局は9、10日に東京都立川市のSORANO HOTELで行われる。

 ≪4日棋王戦現地入り≫》藤井王将は第48期棋王戦5番勝負開幕局(5日、長野市)に備え、4日に現地入りする。相手の渡辺棋王は賞金・対局料ランキング2位。図らずもトップ2の激突となった。現在進行中の王将戦を防衛し棋王戦を制すれば94年の羽生以来の6冠となり、史上初の全8冠制覇に一歩前進する。

 ≪額&回数は羽生が最高≫》日本将棋連盟によると、獲得賞金・対局料ベスト10の発表は1989年から。過去最高額は1995年に羽生が記録した1億6597万円。1位を最も多く獲得しているのも23回で羽生になる。

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