ドラマ「大病院占拠」に異例の大抜てき 芸人ぐんぴぃ「ネット界を背負ってジャニーズ主演ドラマに出陣」

[ 2023年2月4日 10:00 ]

初のドラマ出演にもブレないぐんぴぃ
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 「1話放送を見るまでドッキリを疑ってました」。

 そう口にしたのはお笑いコンビ「春とヒコーキ」のぐんぴぃ(32)。1月にスタートし、大注目を集めている日本テレビドラマ「大病院占拠」(土曜後10・00)に情報分析官・志摩蓮司として出演中だ。

 鬼の面をつけた武装集団が大病院を占拠する事件に立ち向かう、嵐の櫻井翔(41)演じる刑事・武蔵三郎をサポートする役どころ。その存在感がネットを中心に話題を呼んでいる。

 プロデューサーの尾上貴洋氏が「異例の大抜てき」としたぐんぴぃが初のドラマ出演で感じていることなどを本紙に語った。

 「オファーが来たのは昨年10月ごろ。スケジュールがどんどん抑えられて、ドッキリで無人島にでも連れて行かれるのかと思っていた」と出演を知った時のことを振り返った。

 当初は「撮影現場で腫れ物になるんじゃ…」と不安もあり「芸人のライブ前と違って、誰も出番前にゴシップとかで盛り上がらないんですよ」と慣れない現場にソワソワしている様子だ。共演する歌手で女優のソニン(39)からは「あなたは何者!?」と手荒い歓迎もあったという。

 そんなソニンにも今では痩せる食事を勧められ、俳優の平山浩行(45)からは「ぐんぴぃくん、大きいねえ」と低いダンディな声で言ってもらえるなど、徐々になじみつつある。

 特に主演の櫻井には初対面で「ぐんぴぃさんのYouTubeはどれを見ればいいですか?」と積極的に声をかけてもらったという。現場の雰囲気を明るくまとめている櫻井の印象を「国民的スターなのに、本当にいいあんちゃん」と表現した。

 ぐんぴぃは芸人のかたわら、ユーチューバーとしても活躍し、ネットを中心に大人気だ。偶然受けた街頭インタビュー映像が“非モテ”の象徴となり、それをネタに開設したチャンネルの登録者数は40万人を超える(4日現在)。尾上氏がぐんぴぃの存在を知ったのもこのチャンネルがきっかけだった。

 非モテと対極に位置するジャニーズタレントとの共演について「キラキラに押しつぶされないで、ブレずに自分でありたい」とひるんではいない。「僕はネットで騒がれてただけの人間ですが、大げさに言うと、非モテの代表として、そしてネット界を背負って“ジャニーズ主演ドラマに出陣”という気持ちです」と力強く語った。

 役作りについては「ありのままで良い」とアドバイスされたという。第1話で「新装開店初日のパチンコ屋ですなあ~」というせりふがあったが、もともとは「~パチンコ屋だね」だった。アドリブが許されていたといい「イキリオタク風にしてみたら監督から好評だった」と“自分らしさ”を貫いている。

 尾上氏は大抜てきの理由を「オタク気質で、不潔感がなく、口が達者という志摩のキャラを考えた時にぐんぴぃさんがぴったりだった」と明かした。演技についても「役柄によりますが、芸人枠ではなく個性派俳優として可能性を感じます」と太鼓判を押した。

 ここ数年、ハナコの岡部大を始め、キングオブコントなどで結果を残したコント芸人たちのドラマ出演が目立つ。一方、ぐんぴぃは賞レースの階段をまだ上っている最中だ。その中での出演は、やはり異例。本人も「(コントで売れるよりも前に)ドラマが先は前代未聞では…」と口にした。

 だが、乗るしかない。このビッグウエーブに。「緊迫したシーンの表情など、一流の演技を間近で観察できる。これは絶対にネタにいきるはず」と“俳優ぐんぴぃ”を本業“芸人ぐんぴぃ”の糧にし、コントでの躍進も誓った。

 演じる志摩の見どころを聞くと「序盤はただの空気読めないふざけたオタクに見えますが、これから本領発揮して櫻井さん演じる武蔵をバキバキにサポートしていきます!僕のかっこいいところもお楽しみに!」とアピールした。

 物語が加速し、ぐんぴぃの活躍からも目が離せない「大病院占拠」は日本テレビ系で毎週土曜午後10時から放送中。第4話はきょう4日、放送される。

 ○…第1話放送では「#大病院占拠」がツイッターで世界トレンド1位を獲得する中、「ぐんぴぃさん」もトレンド入り。反響の大きさは「街頭インタビューがネットでバズった時を上回るかも」といい、知り合いからは「ジャニーズと共演なんて奇跡を見ている」などとメッセージが殺到。SNSでも「久しく連ドラ見てなかったけど、ぐんぴぃがいるから見始めた」という声があり、視聴者層の拡大にも貢献している。

 ◇ぐんぴぃ 1990年(平2)3月31日生まれ、福岡県出身の32歳。青学卒。2017年に大学の後輩、土岡哲朗と「春とヒコーキ」を結成。趣味はサンリオ、ラーメン二郎巡り。 

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