若狭勝弁護士 尼崎USB紛失問題 法的責任は「意図的に情報を漏らしたわけではないため」

[ 2022年6月24日 09:37 ]

弁護士の若狭勝氏
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 元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士が24日、フジテレビの情報番組「めざまし8(エイト)」(月~金曜前8・00)で、兵庫県尼崎市が23日に氏名や住所、生年月日などが含まれた全市民約46万人の個人情報が入ったUSBメモリーを紛失したと発表したことについてコメントした。

 新型コロナウイルス対策の臨時特別給付金支給事務の委託業者、「BIPROGY」関西支社(大阪市)の協力会社の社員が紛失。同社も同日、公式サイトで謝罪した。この社員が21日に飲食店で食事や飲酒をした後、帰宅時にUSBメモリーが入ったかばんを紛失したことに気付いた。関係先を捜したものの見つからなかったため、22日に警察に遺失物届を出した。同社は尼崎市から事業所以外でデータ処理することの許可は得ていた。メモリーにはパスワードがかけられ、データは暗号化処理されているという。外部への情報漏えいは確認されていないという。

 若狭氏は、紛失の法的責任について「意図的に情報を漏らしたわけではないため罰せられない」としつつ、個人情報が悪用されて被害に遭った場合は、民事上の責任は残るとし「紛失した社員、委託業者が損害賠償請求される可能性がある」と指摘。市側については「監督が甘かった行政責任はあるが、窓外賠償請求の対象にはならない可能性がある」とした。

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2022年6月24日のニュース