タモリ 5冠達成の藤井竜王祝福「約束した“寿司将棋”やりますか」、18年スポニチ正月企画で対談

[ 2022年2月13日 06:20 ]

第71期ALSOK杯王将戦第4局第2日 ( 2022年2月12日    東京都立川市・SORANO HOTEL )

18年のスポニチ本紙正月企画で対談した藤井竜王(左)とタモリ
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 藤井聡太竜王(19)が4戦無敗で最年少王将となり「10代初の5冠」を達成したことに、将棋界だけでなく各界から驚きと祝福の声が相次いだ。4年前にスポニチ紙面で対談して以来ずっと見守ってきたタモリ(76)は「凄いの一言!今度祝杯を」と称賛した。

 「おめでとう!藤井くん。史上最年少で王将となり、10代初の5冠。また一つ歴史を塗り替えましたね。私が初めて会った時はまだ中学生だったのに、あっという間に5冠ですよ。凄い!の一言です」

 2018年元日付のスポニチ正月企画で対談してから4年。タモリは藤井がまだタイトル戦に出たこともない頃に会っているだけに、何よりも偉業を打ち立てたスピードに「仰天している」という。

 「まだ19歳でしょ。それで、その道の頂点というか、過去にわずか3人のレジェンドしか立ったことのない景色を見るわけですから。その頃の俺はせっかく入った早稲田(大学)を中退するような人生を送ってましたからねえ(笑い)」

 対談の時。15歳の少年が既に自分の人生の進路を決め、そこに一切のブレがなかったことに「圧倒されたのを今も覚えている」という。タイトル戦についても、自分の力不足を認めながら「必ずそこに近づく」と言い切る藤井を、タモリは「謙虚と野心の両立」と例え、そこを勝機に突き進むと当時から展望していた。そして今回、現役最強といわれた渡辺を4勝無敗で圧倒し5冠となった藤井が「自分の実力からすると出来過ぎ」と謙虚に語ったのは印象的だ。

 「私と藤井くんは“電車の運転士になりたかった”という同じ夢を持った少年だった。それが、ここまで歩んでいく道が違うんですから。人生、何があるか分からないし面白いよねえ」と、今後も見守っていく意向。

 そんな藤井も7月には20歳になる。「ついに成人ですか。今度、祝杯挙げたいね。約束した“寿司将棋”でもやりますか!」

 藤井にとってタモリは将棋以外の世界で最もリスペクトする中の一人。祖父と孫のような年の差の天才2人の再びの邂逅(かいこう)はあるのか――。将棋ファンならずとも楽しみだ。

 ▽寿司将棋 70年代に漫画家の赤塚不二夫さんを中心に、芸人や文化人らが集まった新宿の寿司店座敷で自然発生したとされる芸の一つ。若き日のタモリや所ジョージらが、差し入れの寿司を将棋盤上に配置。対局しているように寿司を動かし、いかに笑いを誘えるか競った。

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2022年2月13日のニュース