藤井竜王師匠の杉本昌隆八段祝福「ご褒美が悩ましい」

[ 2022年2月13日 06:44 ]

第71期ALSOK杯王将戦第4局第2日 ( 2022年2月12日    東京都立川市・SORANO HOTEL )

2022年の一門の新年会で、師匠の杉本昌隆八段からお年玉をもらう藤井聡太竜王(杉本八段提供)
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 藤井聡太竜王(19)=王位、叡王、棋聖含む4冠=の史上最年少5冠達成の快挙を受け12日までに、師匠の杉本昌隆八段(53)がスポニチ本紙の電話取材に応じ「3連勝の時点で必ず成し遂げてくれると思っていた。会う度にタイトルが増えていくので、ご褒美が悩ましい」とうれしい悲鳴をあげた。この日は愛知県内のホテルで中継をチェック。92手目△3六歩と桂頭に歩を打った辺りから新王将の誕生を確信したといい、「2日制の対局で抜群の安定感がある渡辺さんに4連勝。信じられません」と話した。

 杉本と藤井にとって、2022年は節目だ。杉本一門恒例の新年会には未成年、もしくはプロになる前の弟子に杉本がお年玉を渡す慣例があり、19歳の藤井にとって今年が最後のお年玉だった。獲得タイトル分を加味し「金額は前年より増額です」と杉本は笑顔。「今までは頭を少し下げるだけだったのに、今回は深々とお辞儀。大人になったなぁとしみじみしました」と穏やかに振り返った。

 各地を転戦する日々が続くが、対局の開催地に絡めたあいさつや料理の注文をすることが増えた。「元々好奇心が強い性格で、開催地の下調べをしていると思う。将棋が好きだからこそ、タイトル戦を楽しんでいるのでしょう」。タイトルホルダーになっても、自分の軸はぶらさない。その姿勢が強さにつながっている。

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2022年2月13日のニュース