負の連鎖断ち切れ!ガリットチュウ 結成25周年&熊谷44歳誕生日ライブからリスタート

[ 2022年2月13日 23:17 ]

ガリットチュウ(2019年撮影)
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 お笑いコンビ「ガリットチュウ」の福島善成(44)と熊谷茶(44)が単独ライブ「生まれちゃった!祝ガリット25チュウ年」を都内でこのほど開催した。コンビ結成25周年と熊谷の44歳の誕生日を祝うライブで、裏テーマは闇営業からの脱却。2年6カ月も影のようにつきまとう闇営業騒動の負の連鎖をコントにすることで断ち切ることが目標だった。

 闇営業騒動は2019年6月に写真週刊誌の報道により発覚した。特殊詐欺グループとの間で行われた闇営業は、元雨上がり決死隊・宮迫博之(51)の「ギャラはもらっていない」というウソにより燃え広がった。2カ月間にわたり連日メディアが報道。「ワイドショーの視聴率が軒並み2%近く上がった」(テレビ局関係者)というほど世間の注目を集めた。

 闇営業自体は、2014年12月に行われたものだった。もちろん芸人側は特殊詐欺グループの営業とは知らずに参加していた。騒動の端緒となった宮迫の“口止め”が別のウソを呼び、吉本興業の存続危機にまで波及したことで騒ぎは大きくなった。熊谷は闇営業に参加していなかったが、一連の流れで福島を含む11人の吉本芸人が謹慎処分となっている。

 今回のライブでガリットチュウは、闇営業騒動の10年前を描いた「2009年」と題したコントを上演。09年、雨上がり決死隊の冠番組であるテレビ朝日「アメトーーク!」の前説を担当していた熊谷の元に、22年の福島がタイムスリップしてやってくるというネタだ。未来からやって来た福島の「2019年に闇営業というトンデモナイ騒動が起きる」「22年には雨上がりさんは解散していて、宮迫さんは吉本を辞めているんだよ!」という叫びに頭を抱える熊谷。終始、衝撃的なニュースを福島から伝えられ、驚き、おびえる熊谷のリアクションに観客は爆笑の連続だった。

 これまでバラエティー番組などで周囲から闇営業のことを突っ込まれても、どこかぎこちない笑いに終始していた福島にとって、これでみそぎを果たした形になった。

 「福島さんは、あの闇営業コントをやるために6年ぶりにコンビの単独ライブをやったようです。“実は舞台で闇営業のことをネタにする初めて”と言ってました。それだけの思いがあったのだと思います」(芸人仲間)。1カ月かけて完成した闇営業コントは、未来人の福島が、事実をそのまましゃべるだけで爆笑になるという構成だった。これは当時のワイドショー報道がフリにつながっていたように感じる。

 2018年に、船越英一郎などの物まねでプチブレークし「これで軌道に乗った」という矢先の大失速。闇営業を笑い飛ばせるようになれば、すべてを取り返すチャンスがやってきそうだ。

 あとはライブ中に福島から、熊谷の改善すべき点として「小さなウソをつく」とバラされたことだけが心配だが、熊谷も「小さなウソやめます!」と誓っており、リスタートへの準備は万端だ。

 「福島さんは“これからは熊谷茶がいかに面白いかを世間に伝えていきたい”と言ってました。実はガリットチュウの秘密兵器は熊谷さん。秘密のままで終わらせるのはもったいない」(放送作家)。結成25年目で生まれ変わったガリットチュウの巻き返しに注目だ。

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2022年2月13日のニュース