藤井新王将「王将獲得の喜びを実感」 第71期王将戦一夜明け会見

[ 2022年2月13日 10:15 ]

<藤井新王将一夜明け会見>5冠達成から一夜明け笑顔を見せる藤井新王将(撮影・西尾 大助、会津 智海)
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 将棋の第71期ALSOK杯王将戦7番勝負(スポーツニッポン新聞社ほか主催)第4局から一夜明けた13日、藤井聡太新王将(19=竜王、王位、叡王、棋聖の5冠)が都内のホテルで一夜明け会見を行った。

 会見での一問一答は以下の通り。

 ――王将獲得から一夜明けた気持ち
 「昨日の対局は中盤非常に難解な局面が多かったので振り返った時間が長かった。一夜明けて改めて王将獲得の喜びを実感を持って感じる部分はあります」

 ――渡辺名人に気づかない手を指されたというが、どんな手?
 「もちろん研究段階でそういうこともあったけど、それ以上に第3局の中盤の△6四銀左(70手目)。こっちの有効な手がないと対局中は見えてなかった部分がある。中盤のバランス、距離の詰め方で渡辺名人の強さを感じる部分でした」

 ――今後の目指すところ
 「明確な目標をもって取り組むと言うことではないので、実力を高めていくことを目指してやっていきたい」

 ――北京五輪で刺激を受けたアスリート
 「五輪はあまり観戦してないですけど、スポーツ選手の方で会ったりトップの方の活躍は刺激を受けることが多いです」

 ――氷上のチェスと言われるカーリングは?
 「全然詳しくはないのですが…(笑い)機会があれば見てみたいとは思います」

 ――相掛かりを今回よく使った理由
 「相掛かりは先手番でもよくさしているし、序盤から分岐の多い展開になりやすい。長い持ち時間には適していたのかなと思うのが今回採用した理由です」

 ――自分の手で印象に残ったのは?
 「第3局中盤~終盤で苦しい展開が続いていましたけど▲4五桂と跳ねてから▲5三桂成~▲5二銀打~▲5四銀引成と持ち込めたので、まず勝負する手順を選べたのかなと思います」

 ――順位戦最終局と対戦相手の佐々木勇気七段について
 「少し時間が空くので、その間に少しでも実力を高めてまた準備して対局に臨めればと思います」

 ――ファンサービスがしんどいと思うことは?
 「王将戦だと対局ごとに勝者の記念撮影が1つの恒例。今回王将戦の番勝負出るのも初めての経験ですけど、普段できないこととかをやらせてもらえるのがいい経験だったし、自分も楽しくやらせてもらってます。昨晩はよく眠れました」

 ――家族の反応
 「家族とはメッセージで一言やり取りしただけ。家に帰って改めて報告したい」

 ――順位戦最終局まで少し空くけど、リフレッシュする予定は?
 「対局の間隔は空くけど、これまでと大きく違うことをするわけではなく引き続き続けて成果が出ればと思います」

 ――富士山でいうと藤井さんは今どのくらい登ってる?
 「将棋はとても奥が深いゲーム。どこが頂上なのかも全く見えないので、森林限界の手前というか、まだまだ上には行けていないのかなと思います」

 ――富士山は好き?
 「そうですね…新幹線から見える時とかはよく見ています」

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2022年2月13日のニュース