落合博満氏が語る 村上宗隆の3冠王へのポイントと「とてつもない選手になる」ための気構え

[ 2022年8月23日 17:00 ]

落合博満氏
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 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(68)が23日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。ヤクルト・村上宗隆内野手(22)の3冠王の可能性について言及した。

 8月2日の中日戦(神宮)で5打席連続本塁打のプロ野球新記録を樹立し、同11日の広島戦(マツダ)で史上最年少でのシーズン40本塁打に到達。22日現在で本塁打は44本まで伸ばしている。その姿に「状態は良いね。風格も出てきた。どっしりした構え方というのは、一長一短でできるもんではないだけにね、ちゃんと打席で振れているということが、結果につながっているんだろうと思う。ましてNPB史上初めての5打席連続、22歳の40本というのは、それは記録的には過去に成したことがないだけに、素晴らしいものだろうなとは思いますね」と称えた。

 春先は「いや、まだ実績としてそんなにあるわけじゃない」としていた落合氏は、交流戦後に「そこ(4番)に居座れるバッターっていうのは力があるっていうこと」と村上について評してきた。そして今回は「(春先とは)違ってきた。あそこまで堂々と打席に立っているという姿は春先はなかっただけにね、それが数字とともに自信になって、体の表現として出てきたんだろうと思う。まあ数字が残せなくて、あの形でというのはなかなか難しいのであって、数字がなせる業ですよ」と変化を口にした。

 22日現在で打率.327、44本塁打、107打点。打率はリーグトップで、本塁打は2位に20本差、打点は2位に34差と大差をつけている。3冠王に向けては、打率が最大のポイントとなるが「自分の形を崩さないことですよ。ホームランはもう確定だから、じゃあヒットを狙いにいこうというふうになっちゃうと、自分のバッティングが小さくなってね。ヒットになるものもならなくなってくるんで、今のまんまで打席に立って打っていれば、(3冠王の)可能性はあると思います」とポイントを挙げた。

 3冠王の最年少記録は1938年秋の中島治康(巨人)と1982年の落合博満(ロッテ)の29歳シーズンとなっている。史上最年少3冠王を見てみたいかと問われた落合氏は「22歳での3冠王、見てみたいね。記録が破られるごとに、(自分も含めた)過去の選手の名前が出てくるということは喜ばしいこと」とし「また、(村上が3冠王となれば)それを破ろうとする若者が出てくる可能性はなくはない。そうやって野球界の歴史というのは塗り替えられていく。願わくば、王さんの(通算本塁打のプロ野球記録)868本も塗り替えて…。それだけの気構えを持っていけば、とてつもない選手になるんじゃないですか」とさらなる成長に期待した。

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