中畑清氏 DeNA、26日からヤクルトと連勝続けるハマスタで3連戦 今からドキドキ

[ 2022年8月23日 05:30 ]

中畑清氏
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 【キヨシスタイル】奇跡は起こりうるんだな。そう感じさせてくれているDeNAの快進撃。本拠地17連勝だよ。最大17・5ゲームあった首位ヤクルトとの差は4ゲーム。7月2日、プロ野球史上最短でマジック53が点灯した時は誰もヤクルトの優勝を疑わなかった。それが…。こんな話ができるようになるなんて思わなかったよ。

 もちろんコロナ感染者がたくさん出たヤクルトの失速が大きいんだけど、DeNAのチーム力が安定してきているのは確かだ。特に投手力。抑えの山崎が復活してさ。伊勢、エスコバーに入江、平田が加わって勝ち試合の中継ぎに厚みが出てきた。4人いる余裕から、連投が続いたら同時に2人休ませられる。ヤクルト・高津監督に近いやり方になってきている。

 先発陣も21日の広島戦で今季先発としては初勝利を挙げた京山。打者に立ち向かって行く姿、自信に満ちあふれた投球を見ていて、三浦大輔監督のしつけが行き渡ってきているのを感じたね。

 私がDeNAの監督をやらせてもらった12~15年。現役の終盤を迎えていた大輔監督は球威の衰えを打者に立ち向かう闘争心、コーナーに投げ分ける技術でカバー。どれだけ喜ばせてくれたか。さらに登板するまでの準備。遠征先で散歩に出ると、いつも先を越されていた。走るか歩いて宿舎へ帰る彼に遭遇。ハマスタでは毎日スタンドの階段を走っていた。地道な努力を惜しまない姿勢には感服させられたよ。

 当時のチームは最後まで諦めない野球を続けることしかできなかったけど、今はベンチに入っている全員がゲームに集中し、粘り勝ちしてお客さんと喜びを分かち合っている。みんなワクワクしながら球場入りしてるんだろうな。

 残り38試合。9月は予定される27試合に未決定分の1試合が加わるかもしれない。そうなったら9月28試合、8月30日から10月2日まで34日間で32試合という超過密日程になる。投手陣のさらなる補充が必要。2軍にいる三嶋や田中はしっかり調整して、その日に備えていると思う。

 ヤクルトとの直接対決は9試合。まずは26日から。連勝を続けるハマスタでの3連戦だ。今からドキドキしている。(スポニチ本紙評論家・中畑 清)

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2022年8月23日のニュース