バッテリーで目指す究極のボール 阪神・梅野「これを打たれたら仕方ない」 若手投手の引き出し増やすぞ

[ 2022年8月23日 06:30 ]

阪神・梅野隆太郎
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 阪神の梅野隆太郎捕手(31)が22日、スポニチ本紙コラム「梅ちゃん隆儀」で若手投手をけん引していく覚悟を明かした。プロ9年目の正捕手は、後輩たちが2年、3年と続けて活躍することを見据えて日々グラウンド内外で対話を重ねている。バッテリーで目指すのは“究極のボール”。23日のDeNA戦を含めて夏の長期ロードも残り6試合だ。チームの再浮上へ向けてラストスパートへの決意も口にした。

 20日の巨人戦でバッテリーを組んだ晋太郎が今季初勝利を挙げました。今は制球面の不安は感じませんし、ほとんど投手有利のカウントに持っていけています。“ゴロが欲しいな”“空振りを取りたいな”とか、こう抑えたいと考えながら球種を選択できています。晋太郎の1年目からボールを受けてきて、その良さや強みは一番分かっているつもりです。投げる体力もあり、年齢を考えてもチームを引っ張る立場。20日の投球がまた一つ自信になって次戦につながるはずです。自分も晋太郎と目の前の1試合を勝てるように、一緒に頑張っていきたいという思いです。

 今年は若いピッチャーのボールを受けることが多くなっています。キャッチャーとしては当然、みんなが良い成績を残して、良い思いをしてほしい。今年1年だけではなく来年、再来年につながる部分が増えるように意見交換もたくさんしています。1軍の舞台で2年、3年と続けて活躍することがどれほど難しいことかは身に染みて分かっているつもりです。投手それぞれで課題も持ち味も違いますが一つでも多く“引き出し”が増えるようにバッテリーで向上していきたい気持ちは強いです。究極は、打たれたらどうしようではなく“これを打たれたら仕方ない”と思えること。それがバッテリーの最上級の選択ではないかと思います。

 僕は“俺がワンバウンドを止められず負けたら仕方ない”という思いは常に持っています。19年まで在籍したドリスの場合は、フォークもどこでバウンドするか分からないですが抑えられる可能性が高いと判断した時にはサインを出し続けました。何としても止めるという執念でずっと受け止めてました。若い投手にもこれだけは譲れないというものを持ってほしいですし、捕手としてはボールをそらさないことだったり、できることは全力で応えていきたい。長いシーズンで失敗もありますが、その中には“これでやられたら仕方ない”という場面もあります。反省するところは一緒に反省をして、後輩たちを引っ張っていきます!

 チームは8連敗で厳しい時期もありました。コロナ禍でチカ(近本)や(大山)悠輔も離脱して打線も“線”になることが難しくなり、少ないチャンスで“何とかしないと”という気持ちが強くなって力んでしまったり…。(佐藤)輝も4番で重圧もあるでしょうし、打てない悔しさやいら立ちをあらわにする場面も目にして余計に僕も力みが出てしまったり。連敗中は悪循環ばかりでした。ただ、投打のバランスも整ってきました。長期ロードも残り6試合。ゲーム差は考えずに、バッテリーで守り勝つ野球を強く意識して目の前の1勝を取りにいきます。(阪神タイガース捕手)

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2022年8月23日のニュース