エンゼルス・大谷 ウイルス性胃腸炎、強行先発も4回3失点で8敗目 5回代打交代

[ 2022年8月23日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス0-4タイガース ( 2022年8月21日    デトロイト )

<タイガース・エンゼルス>2回、ボールの判定に渋い表情の大谷(撮影・大森 寛明)
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 エンゼルス・大谷翔平投手(28)は21日(日本時間22日)、タイガース戦に「3番・投手兼DH」で出場したが、ウイルス性胃腸炎による体調不良が響き4回5安打3失点で8敗目(10勝)を喫した。試合前から本調子ではなく、強行登板したが本来の姿には程遠かった。22日(同23日)以降の出場は、当日の様子を見て決める。

 万全の状態ではないのは明らかだった。大谷は初回先頭打者本塁打をグリーンに浴び、4回には2四球から2点三塁打を許した。4回3失点で降板し、5回の打席で代打を送られた。球団は「ウイルス性胃腸炎による交代」と発表した。

 「ウイルスではないかなと思うので、単純な疲れなのか。戻してはいないので、大丈夫かなと思います」

 原因を問われた大谷ははっきりしない言葉でそう説明した。試合前から胃の調子が悪かったという。「投げるのは決まっていたので、体調の良しあし関係なく登板するつもりではいた」と強行してマウンドへ。だが直球は平均球速が2キロ以上落ちて球威を欠き、85球中ストライクは47球のみで今季ワースト4四球と制球も乱れた。盛んに間を置く姿も、異変を物語っていた。

 薬は服用しておらず、試合後のロッカーでは弁当を食べる姿も見られた。深刻ではなさそうで、フィル・ネビン監督代行は22日(日本時間23日)のレイズ戦出場可否について「明日、彼に尋ねる。私の知っている通りの彼ならプレーしたいと言うだろう」と語った。

 もっとも疲労の蓄積がこのような形で出たのであれば、今後に不安は残る。史上初の規定投球回&規定打席到達へ、まだ41イニング残る規定投球回が難関。残り7度の先発機会で平均6イニングを投げる必要があり、この日のような早期降板があれば厳しくなる。「私たちは彼をスーパーマンと呼ぶが、彼が人間だと示す一例だ」と指揮官。次なる金字塔へ向け、新たな試練が訪れた。(杉浦 大介通信員)

 ▽ウイルス性胃腸炎 ウイルスなどの微生物を原因とする胃腸炎の総称。原因となるウイルスには「ノロウイルス」「ロタウイルス」などがある。主な症状は腹痛、下痢、嘔吐(おうと)、発熱。ウイルスに効果のある薬はないため、症状を軽くする対症療法がとられる。症状の程度には個人差があるが、通常3日以内に回復する。

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