ソフトバンク レイが今季初完封で4勝目 9回継投直訴し魂の124球「いい仕事ができた」

[ 2022年6月10日 05:00 ]

交流戦   ソフトバンク4―0阪神 ( 2022年6月9日    ペイペイD )

<ソ・神> 完封勝利に笑顔のレイと甲斐のバッテリー(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 ソフトバンクのコリン・レイ投手(31)が9日、阪神戦で来日2度目の完封勝利を挙げた。直球と変化球を巧みに絡め、丁寧にコースを突いて5安打に抑えた。完封は昨年7月12日の楽天戦(ペイペイドーム)以来で今季4勝目。打線は初回の先制から小刻みな加点で援護した。チームは2連勝で交流戦の逆転優勝に望みをつなげた。

 4点リードで迎えた9回。ベンチは2番手に津森を準備していたが、レイは続投を直訴した。2死一、三塁とこの日初めて三塁に走者を進められたが、糸原を150キロ直球で左飛に抑える。一度だけポンとグラブを叩いて喜びを表した。

 「9回は疲れたけど最後まで甲斐と力を出し切って、いい仕事ができたと思います」

 今季最多124球で完封勝利。昨年7月12日の楽天戦以来、来日2度目のシャットアウトだ。「序盤は変化球を多めにして空振りを取れ、後半は直球をまぜてゴロアウトを取れた」。硬軟自在な投球で初対戦だった阪神打線を封じた。

 初回1死での中野から4者連続空振り三振を奪った。佐藤輝、交流戦好調の大山のバットも空を切った。5回に2死一、二塁のピンチを招いたが、代打のロハス・ジュニアをカットボールで空振り三振に料理。計6奪三振で今季4勝目をマークした。

 東浜、大関に続く今季チーム3人目の完封勝利。今季は4月に先発した4試合で防御率8・35と崩れ、中継ぎに配置転換された。リリーフ3試合では基本に立ち返った。「どれだけ投げるか分からない中、積極的にゾーンに攻めていく気持ちを思い出した」。5月27日の広島戦から先発に復帰し、3試合で2勝をマークと頼もしい姿に戻った。

 チームは交流戦2位タイに浮上。きょう10日からは首位のヤクルトに挑む。逆転優勝には1敗もできない。10日は一粒万倍日と天赦日が重なる年内最後の日で、藤本監督は「一番いい日」と話していた。9度目の交流戦優勝へ、初戦にはエース千賀を立てる。「本当に素晴らしい投球をしたレイを刺激にエースがいい投球をしてくれると思う」。まずは最強開運日の初戦をものにし、逆転Vへの道筋をつくる。(井上 満夫)

続きを表示

2022年6月10日のニュース