2戦連続の零敗で交流戦Vが…阪神・矢野監督 絶好機で2度の挟殺プレー響くも「仕方ない」

[ 2022年6月10日 05:30 ]

交流戦   阪神0―4ソフトバンク ( 2022年6月9日    ペイペイD )

<ソ・神>9回 1死二塁 左飛に倒れる佐藤輝(右は矢野監督) (撮影・成瀬 徹)
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 初対戦のレイを最後まで攻略できず、阪神はまたもスコアボードに「0」を並べた。2試合連続で今季15度目の零敗。4、5、9回は得点圏に走者を進めながら、あと一本が出ず。連勝が6で止まった前日8日から、打線が以前の姿に戻った。

 4回は先頭の島田が絶妙のバント安打で出塁し、二盗にも成功。無死二塁の絶好機をつくったが、中野、近本が連続で投ゴロ。いずれの打球でも二塁走者が飛び出し、二、三塁間で挟まれている間に打者走者が二塁に到達して走者が入れ替わる珍プレーとなった。矢野監督は「仕方ないんじゃないの。飛び出しが全部がOKじゃないけど、ある程度カーンと打ったやつは、還ってもいいというチーム方針でやっている。粘って二塁まで行くことが大事」と誰も責めなかったが、なお2死二塁で佐藤輝が遊ゴロでチャンスは霧散…。好機を逸したことは間違いなかった。

 佐藤輝はこの日も4打数無安打で、2試合連続の音なし。大山の無双状態が一段落してしまった今、やはり、この男にかける期待が大きくなる。だから試合前には指揮官が直々に密着指導も施した。「今日のスイングはそんな悪い感じはしなかったけど」。兆しは見えたが、まだ結果には結びつかなかった。

 交流戦が15年に18試合制になってから零敗4度は球団ワースト。ソフトバンク戦は9季連続勝ち越しなし。首位ヤクルトと2差に開き、交流戦初優勝も遠のいた。シーズン自力優勝の可能性も5月31日以来、再び消えた。

 苦しい現実が突きつけられる中、それでも指揮官は努めて前を向いた。「オリックスは投手が良い。競った試合になると思う。(4回)無死二塁で(中野)拓夢が何とか進めるというか、やっぱりそういう野球をしていかないとダメ。投手陣はみんな頑張ってくれると思うんで野手が何とかやっていきます」。今日からのオリックス3連戦の相手先発は山崎福、山本、宮城の見込み。難敵を打って、弾みをつける。 (山添 晴治)

 【データ】阪神の自力優勝の可能性が今季2度目の消滅。現時点で阪神が残り試合に全勝しても、首位のヤクルトが阪神戦以外のカードに全勝すれば、最終勝率で上回れなくなったため。5月31日にリーグ最速で消滅。翌6月1日に復活していた。また、ソフトバンク戦は1勝2敗で負け越し。12年の勝ち越しを最後に9季連続(20年は開催中止)で勝ち越しがなく、この間負け越しは2年連続6度目。

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2022年6月10日のニュース