阪神 1日で最下位逆戻り 同点直後の7回に暗転 ブルペン再整備が急務 矢野監督「難しいところ」

[ 2020年7月16日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神5-9ヤクルト ( 2020年7月15日    甲子園 )

<神・ヤ(5)> 試合に敗れ厳しい表情の矢野監督 (撮影・後藤 大輝)
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 阪神ベンチの願いは届かなかった。同点に追いついた直後の7回。「能見に託したんやけど…」。矢野監督は1死満塁の窮地で能見を投入。祈る思いで熱視線を送った先で悪夢が起こった。

 「(継投は)難しいところやねんけど。(伊藤和の)打たれ方と、ちょっと四球がもったいなかったんで」

 裏目に出た継投策。カウント2―2からの5球目、甘く入った速球を村上に中前へはじき返され、失った2点が結果的に決勝点になった。

 以前の悪夢がよみがえった。能見にとっては6月30日の中日戦以来、15日ぶりの登板。前回は同じ1死満塁からアルモンテに被弾した。雪辱を期したマウンド。しかも今季初の本拠地登板で再び救援に失敗した。ただ、苦投を招いた要因は2番手・伊藤和だった。

 「ああいうところで粘っていかないと上に行くって難しくなる」

 期待を込めた7回の起用。代打の川端に中前打を許し、坂口には投犠打を決められた。荒木に四球、青木には右前打を許して満塁を招いて降板。後続に負担をかけただけに投手最年長の能見だけを責められない。

 負の連鎖は止まらなかった。1点劣勢の9回に投入した馬場は2死一、二塁からエスコバーに痛恨の左前適時打を浴びるなど致命的な3失点。前夜にプロ初ホールドを挙げた若き右腕も昇格から6戦目での初失点を大事な場面で喫した。

 「馬場もあと1球というところ。ああいうところで粘れる中継ぎ陣というか。そういうのは現状と課題」

 伊藤和とともにチーム内の競争を期待した用兵が失敗した。藤川を欠く中、救援陣では若虎の奮闘が必要不可欠だ。一日にして再び最下位に転落。競り合いをどう勝ち抜くか。ブルペンの再整備が、再浮上への鍵を握る。(山本 浩之)

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