楽天・涌井、自己最多タイ開幕4戦4勝 雨に浮かんだ西武・今井との差――

[ 2020年7月16日 06:30 ]

パ・リーグ   楽天11―0西武 ( 2020年7月15日    楽天生命パーク )

<楽・西>雨の中、力投する楽天・涌井(撮影・吉田 剛)
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 楽天の涌井秀章投手(34)が15日、古巣の西武を相手に7回1安打無失点。西武時代の07年、ロッテ時代の16年に並ぶ自己最多の開幕4戦4勝とし、チームの連敗を3で止めた。激しく雨が降る中で、淡々と試合をつくったベテラン右腕。投げ合った今井達也投手(22)は4回を7四球5失点と崩れた。2人の差は何か。遊軍の春川英樹記者(45)が分析した。

 コンディションが悪ければ悪いほど、投手の総合力が試される。今年1月、千葉・館山で自主トレを共にした2人の結果は、対照的なものになった。

 初回はともに1安打1四球と走者を出しながら無失点。球数も同じ20球だった。西武・辻監督は「両チーム、1点を取るのが大事な試合になると思った」と振り返る。涌井は2回以降、球数をかけず徐々にペースをつくった。特に注目は直球。初回の20球中11球だった球種は2回以降、4球、1球、3球、5球と割合が減った。

 「配球については太田の考えがあった」と言うが「今日はどの球種でもストライクが取れた」と続けた。技術が捕手のリードを助けた。2回以降は変化球で打たせて取ることに徹し無安打に封じた。一方の今井は3回に26球を費やし、4回に崩れた。全体の約6割を占めた直球はストライク29球でボールが25球。150キロ超の軸になる球種の制御に苦しみ、7四球は致命的だ。

 霧雨から時折強く降った雨への対処にも、涌井の経験があった。「雨だと打球が飛ばなくなる。ストライクゾーンで勝負するのが雨の日の戦い方だと思う」。最も雨が強かった6回、ストライクを取りやすい直球を27球中14球と増加させた。

 魅力的な直球を武器に期待も大きい今井。ただ、1軍デビュー後はフォームづくりに苦慮してきた。4年目の今季も開幕直前に右腕をやや下げたが、一定期間、安定した力を発揮するには至っていない。まだ自分の投球が最優先。だから、16年目の涌井に脱帽した。

 今井 真っすぐでも変化球でも勝負ができる。マウンド上で余裕があるといいますか…。自分との違いだと思う。

 涌井 敵チームなのであまり偉そうなことは言えないけど個人的に伝えたい。

 名選手は名選手を生む。今井が飛躍するためのきっかけになるベテランの姿だった。(春川 英樹)

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