高松商 香川、完封一番乗り 急逝の親類にささげた快投

[ 2019年3月24日 05:30 ]

第91回選抜高校野球大会 第1日1回戦   高松商8―0春日部共栄 ( 2019年3月23日    甲子園 )

<高松商・春日部共栄> 力投する・高松商・香川(撮影・大森 寛明)
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 高松商の左腕エース香川は1メートル65の体を、マウンドで、より大きく見せた。5連続を含む13奪三振。春日部共栄打線を散発4安打に抑え、完封一番乗りを果たした。

 「(完封は)狙ってなかったですが、後半は意識しました」

 得点圏に走者を許したのは5回だけ。1死一、二塁から右飛で2死一、三塁とし最後は1番黒川を外角低めいっぱいの直球で見逃し三振に仕留めた。

 1年夏からベンチ入りしていたが、昨秋が一番、聖地への思いが強かったという。高校入学まで毎年春夏の甲子園大会をともに観戦し「絶対甲子園に行って活躍せなあかんぞ」と言われていた母のいとこ・中野雅仁さん(享年41)が昨年8月10日に心筋梗塞で急逝。通夜では「マー君を絶対に甲子園に連れて行くからね」とボールに名前を入れて雅仁さんの妻に渡した。この日、用意された一塁アルプス席券の裏には「夢の舞台に行ってきます」と書き込んだ。

 1―0の5回2死二、三塁では右前に2点適時打を放ち自らの投球を楽にした。8点リードの8回に「(中塚に)代えてええか」と長尾健司監督(48)から交代の打診を受けたが「嫌です」と即答。この試合にかける強い思いが、最高の供養になった。大正、昭和、そして平成――。小さな大エースが大会初の3元号Vへ導く。(田中 貴久)

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