市和歌山、県勢春100勝 左腕岩本「疲れました」も延長11回134球完投 

[ 2019年3月24日 05:30 ]

第91回選抜高校野球大会 第1日1回戦   市和歌山3―2呉 ( 2019年3月23日    甲子園 )

<市和歌山・呉>2安打2失点の好投を見せ、延長11回をひとりで投げ切った市和歌山・岩本(撮影・北條 貴史)
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 市和歌山の2年生左腕・岩本が延長11回、134球を投げ2安打2失点完投。和歌山勢としては63年ぶりの開幕勝利を飾り、県勢の春通算100勝に「疲れました」と笑った。

 真っすぐは130キロ前後でカーブに2種類のスライダーで緩急を付け6回まで無安打投球。「思うと打たれるんですね」。記録が頭をよぎった7回2死二塁で初安打を許して1点差とされ9回に追いつかれた。それでも「10回、11回は気持ちだけでした」と主戦の自覚を見せて抑え、サヨナラ劇を呼び込んだ。

 和歌山県広川町の実家から1時間の通学時間を考慮し、昨年5月から一人暮らし。料理レシピサイトや母親から料理を学び自炊生活を送る。得意料理はハンバーグで補食のおにぎり分も含め1日7合の米を炊く。徹底的な自己管理で体重は入学時から9キロ増の71キロとなりスタミナも増した。「球場の雰囲気も分かった。堂々と完璧な自分の投球をしたい」。左腕対決が予想される高松商戦でのさらなる活躍を思い描いた。

 ≪土壇場でスクイズ同点も≫広島・呉は9回1死三塁から真田のスクイズで追いつく粘りを見せたが、延長11回にサヨナラ打を浴び惜敗。わずか2安打に封じられ、打線が機能しなかった。中村信彦監督は「(岩本は)もっと変化球が多いかと思っていたが、直球が想像以上に多かった」。一昨年は同じ開幕試合を戦い、延長12回激闘の末に勝ったが、再現とはならなかった。

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