阪本順治監督　黒木華、寛一郎、池松壮亮を絶賛　映画「せかいのおきく」試写会

映画「せかいのおきく」の舞台あいさつに登場した阪本順治監督
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　映画の阪本順治監督が17日、大阪府門真市で28日公開の映画「せかいのおきく」の試写会に出演し、黒木華（33）、寛一郎（26）、池松壮亮（32）の若手俳優を絶賛した。

　江戸末期を舞台に、武家育ちながら貧乏長屋暮らしの娘と、便所の肥やしをくんで生業とする若者による青春物語。黒木について「同じ大阪人ですが、彼女の可能性は凄い」として挙げたのが、お辞儀の仕方、着物姿での所作など。現場で監督から指示されて、いきなりできる習熟度ではないとして「いつかこういう役がくると普段から勉強している」とスクリーンに映らない水面下での準備を称えた。

　父・佐藤浩市（62）と共演した寛一郎、池松については、撮影の合間での何気ない会話を振り返った。「ドストエフスキーの“地下室の手記”の話をしていた」。俳優は、自身とは何一つ交わらない役でも演じないといけないことがあり、「他人のことを考え続けるために、日常のあらゆる場面を費やしている」と撮影中、垣間見たエピソードを明かした。

　舞台あいさつの冒頭では、門真市に隣接する守口市在住の元世界王者・辰吉丈一郎（52）との交流も紹介。監督作に16年公開「ジョーのあした　辰吉丈一郎との20年」があり、「辰吉家族とカラオケにも行きました」と切り出して歓声を誘った。