岸田首相襲撃事件 元特殊部隊隊員が対策指摘「検問で防げたのでは」「見せる警備徹底すべき」

[ 2023年4月17日 15:45 ]

日本テレビ社屋
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 元警視庁特殊部隊SATの隊員で、米大統領など国賓の警護にも関わった伊藤鋼一氏が17日、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」(月~金曜後1・55)に生出演し、岸田文雄首相が和歌山市内で選挙応援演説中に襲われた事件について自身の見解を示した。

 衆院和歌山1区補欠選挙応援のため、岸田首相が15日に訪れた演説会場で、筒状のものが投げ込まれ爆発した。和歌山県警は威力業務妨害容疑で兵庫県川西市の職業不詳の男(24)を現行犯逮捕。男が持ち込んだ筒状の爆発物は2本で、うち1本が破裂し、残り1本は現場に残っていた。県警などが構造や殺傷能力の有無を調べる。

 事件現場から中継で出演した伊藤氏は「地元の漁港ということで、狭い場所での警備ですので、警備としてはやりやすい場所だと感じました」と、現場の印象を語った。伊藤氏によると、現場までの道中は、ほぼ道一本だという。「ここに入ってくるためには一本道くらいしかない。ここで検問をやっていれば、何とか防げたのではないかなというのが、私の印象というか、残念でたまりません」と話した。

 現場には警視庁のSPのほか、県警からも応援の警察官が配備されていたとみられるが、伊藤氏は「地方の警察と、常に警備をしている、大阪府警とか警視庁とかからは温度差が出てくる」と指摘した。また昨年7月の安倍晋三元首相の銃撃事件後にも触れ、「警護規則というのを改正している。警備現場には必ず責任者が入って、警備現場の指揮をしろというふうになっている。おそらく和歌山の駅の方も、入っていると思う。警備責任者がどこにいたのかも問題になる」とも話した。

 事件を受け、岸田首相の次の遊説先の大分・別府市では16日、警察官が聴衆の持ち物チェックを行う様子が伝えられた。伊藤氏は「見せる警備を徹底すべき。“検問をやってる。持ち物チェックやっているんだよ”というのを見せていくことも必要だと思う」と、抑止力のための事前チェックの大切さを訴えていた。

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2023年4月17日のニュース