竹中功のナニワ新報

Vol.13 大切なルール「もう一歩前に!」

サプールのセヴランさん(右)と茶野さん
Photo By スポニチ

 人間の縁とはことわざにある通り、不思議なものである。先日、とあるイベント会場で出会った若者が、帰り際に名刺をくれた。

 「名乗るほどの者ではないですが、記念に名刺をいただけませんか?」

 「もちろん、喜んで!」

 もらった名刺の会社名を見るとびっくり、25年ほど前に勉強会のゲストとして呼んでくれた所ではないか!

 実はその会社には高校と大学の同級生が所属していた縁で招かれたのだったが、それ以来、特に連絡を取り合うこともなかった。

 25年前に喋(しゃべ)ったのは「吉本興業の養成所にやってくる若者たち」についての講演会だったように思う。

 名刺を渡すだけ、1歩踏み出すだけで、新たな世界と繋がることができるのだ。結果、同級生が目の前の若者の直属の上司だったこともあり、25年以上ぶりに「飲み会」が開催されることになった。

 「縁は異なもの、味なもの」とは男女間だけのものだけではないのだ。ええ年のおっちゃんにも「ラッキー」はやってくる。

 ところで少し前、ある雑誌を見て記憶に残っていたアフリカ・コンゴのむっちゃかっこええ服装のじいさんのことが気になっていたのだが、これがまたえらいもんで、繋がってしまった。

 友人でもある沖縄を代表するオモロイおっさん、りんけんバンド照屋林賢のライブを東京に見に行ったら、楽屋でSAP CHANOを名乗る派手なオモロイおっさんカメラマンに会い、話を聞くと、この派手なカメラマンこそが、その「ド派手な」じいさんたちの写真を撮っていた人物だったのだ。

 名刺にはSAP CHANOとあるもんだから、南米あたりから働きに来ていていて、日本語も通じないのかと思ったら、なんと同じ年で、同じ関西の滋賀県生まれではないか!

 派手なじいさんの写真、目の前に派手なカメラマン。共通点は「派手」だけだと思ったら、出会いという「人つながり」も引き起こしてくれた。

 このド派手なじいさんたち、実は今もなお内戦の続くアフリカ・コンゴで90年以上続く独自文化「サプール」と呼ばれ、年収の平均4割にあたる金額の海外高級ブランドの服を身にまとい、お洒落三昧の男たちの集団のことを言う。

 コンゴは世界最貧国の一つと言われ、国民の平均月給は2万5000円。3割の人々が1日の生活費を130円以下で暮らしているという。にも関わらず、彼らは思いっきりオシャレして、平和のメッセージを発信していたのだ。

 その意味を聞くと「服が汚れるから戦わない」というシンプルな哲学を持っているというから驚いた。こんな素敵なメッセージ、先進国のえらいさんからはおくびにも出さない。

 そのサプールの写真展が大阪で開かれるにあたり、応援にアフリカ・コンゴよりサプールのセヴランさんが来日した。本物のジェントルマン魂ってなんやろう? 幾つになっても学ぶことが必要な時代。会ってみたくて仕方なくなった。

 しかし何だろう、名刺一枚渡すだけ。気になること一言聞くだけ。これで新たな出会いも生まれる。

 「もう一歩前に!」は男子便所だけのセリフではない! 少しでも興味のあることや気になることがあれば踏み込んでみるがいい。向こうから「ラッキー」はやってくるのだ。

 THE SAPEUR サプール写真展「平和をまとった紳士たち」 18日まで大阪・大丸心斎橋店で開催

 以降、松坂屋名古屋店で13日から25日、大丸東京店で28日から10月10日、大丸札幌店で10月18日から10月30日と続く。

[ 2017年9月8日 05:30 ]

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