【レコ大】大賞はセカオワ「Habit」ミスチル以来18年ぶりロックバンド受賞 Fukase「やっと」

[ 2022年12月30日 21:54 ]

観客席に手を振るレコード大賞を受賞したSEKAI NO OWARI、最優秀新人賞を受賞した田中あいみ(左端)ら(撮影・久冨木 修)
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 「第64回日本レコード大賞」(主催日本作曲家協会)の最終審査会が30日、東京・初台の新国立劇場で行われ、男女4人組「SEKAI NO OWARI」の「Habit」が大賞に輝いた。ミュージックビデオ(MV)でメンバーが踊る「クセ強ダンス」が社会現象となり、初の栄冠に輝いた。

 大賞の受賞が発表されると、4人は驚きの表情を浮かべた。「Habit」の作曲を担当したNakajinが盾を受け取り「とてもうれしい。この曲を作っていた時のことを思い返して。本当にこの曲を作っていた時は時間がなくて。本当に僕らの色がそのまま入ってる曲。そんな曲がこういう形で賞をいただけるようなものになったのは自分たちにとって肯定されたような気持ち」と喜びを語った。

 作詞を担当したボーカルのFukaseは「本当にデビュー当時から出させていただいて。本当に長い年月かけてやっといただけたなと思います」と目を潤ませた。

 Saoriは「デビューして12年なんですけど、12年間の間に関わって下さったスタッフのみなさんとか、応援してくださったみなさんのおかげだと心から思っています。感謝しています」と感謝した。

 DJ LOVEも「本当に今回受賞させていただいて、一緒に盛り上げてくれたみなさんのおかげ。この場を借りて、ありがとうございます」と喜びを伝えた。

 結成15周年の節目に、セカオワが頂点に立った。ロックバンドの大賞受賞は2004年のMr.Children「Sign」以来、18年ぶり。男女混合グループとしては1992年の米米CLUB「君がいるだけで」以来、30年ぶりの快挙。さらにユニバーサルミュージックの所属アーティストによる受賞は、同社に統合前のポリドールに属していた香西かおりの「無言坂」(93年)以来29年ぶりで、数々の金字塔を打ち立てた。

 6月にリリースされ、サブスクリプション(定額聴き放題)、MVともに再生回数がヒットの基準と言われる1億回を優に超える大ヒット。特に話題を集めたのは、MVに登場する“クセ強ダンス”。両手で膝を押さえてぐるぐる回すなど、コミカルでインパクトのある踊りが人気となり、ユーチューバーのHIKAKIN(33)ら、マネをする人が続出。模倣動画が映像共有サービス「TikTok」に次々と投稿され、TikTokでの総再生回数は、ヒット基準の25倍となる25億回超え。今年最もよく聴かれ、よく使われた一曲となった。

 男性3人、女性1人の混成バンドで、メンバー全員が幼なじみ。メモリアルイヤーの今年は、初の東京ドームを含めた4大ドームツアーを成功。あす放送の「第73回NHK紅白歌合戦」(後7・20)では4年ぶり6度目の出場で紅組として登場。紅白の枠を越え、ステージ上で乃木坂46、NiziU、白組のJO1、SixTONES、郷ひろみ(57)の計5組、総勢約50人とともにダンスパフォーマンスで盛り上げる。

 これまでも14年発売の「Dragon Night」のMVで、メンバーが着用したモッズコートが人気になるなど、社会現象を巻き起こしてきたセカオワ。近年では若者の間でバンドブームが再熱しており、昨年の紅白歌合戦では4組のみの出演だったが、今年は倍以上の9組。そのブームをけん引している存在が、さらなる飛躍を目指す。

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