天体写真家の藤井旭さん死去 81歳 私設天文台の台長に愛犬チロ 著書「星になったチロ」など

[ 2022年12月30日 19:47 ]

 「星になったチロ」など数多くの天文書を著した天体写真家でイラストレーターの藤井旭(ふじい・あきら)さんが今月28日、死去した。81歳。山口県出身。

 30日、月刊「天文ガイド」(誠文堂新光社)の公式ツイッターで発表された。同誌は「天文ガイドでは毎月の星空案内を精力的に手掛けられ、また12月に『藤井旭の天文年鑑2023』も刊行したばかりでした。あまりに突然のことで驚きを隠せません…。ご冥福をお祈りいたします」と悼んだ。

 1969年、天体観測仲間とともに私設天文台「白河天体観測所」(福島県白河市)を建設。飼い犬の北海道犬「チロ」が台長を務め「犬の天文台長さん」などと地元や天文ファンに親しまれた。

 81年、チロが死去。愛犬とのエピソードをまとめた「星になったチロ」(84年)は80万部のベストセラーに。読書感想文コンクールの課題図書に選定されたほか、プラネタリウム向けの配給番組になるなどした。

 天文賞「星のチロ賞」や小惑星9090番「チロ天文台」はチロの名前にちなむ。

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2022年12月30日のニュース