水谷豊&寺脇康文 「相棒」黄金コンビが熱望 伝説の「おんぶ」シーン再現

[ 2022年10月26日 05:11 ]

談笑する水谷豊(左)と寺脇康文(撮影・尾崎 有希)
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 14年ぶりの名コンビ復活で話題を集めるテレビ朝日「相棒season21」(水曜後9・00)主演の水谷豊(70)と寺脇康文(60)が、本紙のインタビューに応じた。久しぶりの共演にもかかわらず以前と変わらない空気が流れる中、2人はシーズン1で見せた伝説の「おんぶ」シーンの再現を熱望。絆の深さをうかがわせた。(小田切 葉月)

 12日に放送された第1話。14年前のシーズン7で警察を辞め、南アジアの小国へと旅立った亀山薫(寺脇)がどういう形で復活するか注目を集める中、国賓として登場。視聴者を大いに驚かせたが、主人公の杉下右京(水谷)は表情を崩さない。いつも通りだった。

 冷静沈着な右京と、熱血漢な薫の凸凹コンビの空気感は、14年を経ても変わらない。水谷は「そんなに長い間離れていたのかと、驚いた。まるで遠距離の恋人のような気持ち」と表現した。

 右京の相棒は神戸尊(及川光博)、甲斐享(成宮寛貴)、冠城亘(反町隆史)と交代してきたが、初代の薫は特別な存在だ。水谷は「なんと言ったって、右京をおんぶした相棒は亀山くんだけ」とほほ笑む。思い出されるのは、02年に放送されたシーズン1の第10話。殺人事件の捜査中に襲われ、傷だらけで浜辺で目を覚ました2人。右京は足をケガし、携帯も公衆電話もない状態。薫が「さぁ、どうぞ」と背中を差し出し、身を預けた右京が「君に背負われる時が来るなんて」とぼやいた姿が印象的だった。

 抜群の推理力で事件を解決に導いてきた右京が、唯一身を預けた場面としてファンの間で語り継がれる名シーン。「あれをもう一回、やってもらえないかな」と懐かしむ水谷に対し、寺脇は「いつか2度目のおんぶをやりたいですね」と熱望。撮影は2人で笑ってしまったといい、寺脇は「カメラに見えないよう、後ろを向いて笑ったりしました」と回想。水谷は「あの時は笑いが止まらなかった。なんでだろう、楽しかったんだろうね」と語った。

 初代相棒の寺脇が交代したのは、劇場版「絶体絶命!42・195km」が爆発的人気を誇ったタイミング。寺脇自身も第32回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞したが、水谷は寺脇に「このままだと、相棒だけの役者になる。もっと他で経験を積んでこい」と送り出したという。当時について寺脇は「また一緒にコンビを組めるくらい、役者経験を積もうと思った。送り出された後に“ダメになった”って思われたくなかったので」と話し、水谷は「いろいろ経験してきたようで良かった。また一緒にできてうれしい」と笑顔を見せた。

 きょう26日放送の第3話でいよいよ薫が警察に復帰し、2人で事件解決に挑む。寺脇は「右京さんがそこにいるだけでいい。僕が少しでもその力になれれば」と語り、水谷も「これ以上の相棒はいない。2人で支え合うからこそ“相棒”というタイトルにつながるんじゃないかな」と目を合わせる。物語は新たなステージへと進んでいく。

◇水谷 豊(みずたに・ゆたか)1952年(昭27)7月14日生まれ、北海道出身の70歳。13歳の時に児童劇団に入り、68年にフジ「バンパイヤ」でデビュー。監督業も務め、映画「TAP THE LAST SHOW」(17年)「太陽とボレロ」(22年)などがある。

 ◇寺脇 康文(てらわき・やすふみ)1962年(昭37)2月25日生まれ、大阪府出身の60歳。84年、三宅裕司主宰の劇団「スーパー・エキセントリック・シアター」に入団。96年4月からTBS「王様のブランチ」の初代総合司会を10年間務めるなど、幅広く活動する。

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