桑田佳祐が歌う「なぎさホテル」 ソロデビュー35周年記念ベスト盤に収録

[ 2022年10月26日 04:00 ]

「ユニクロ」のCMに出演する桑田佳祐
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 サザンオールスターズの桑田佳祐(66)が、神奈川県逗子市に実在したホテル「逗子なぎさホテル」から着想を得た新曲「なぎさホテル」を書き下ろした。ソロデビュー35周年を記念したベスト盤「いつも何処(どこ)かで」(11月23日発売)に収録される。

 ♪愛の言葉 熱い涙 心に染みて 君の微笑みで 気絶した――。海風香る情景とあふれる恋心を描いたポップバラード。ホテルと同じ湘南地区の茅ケ崎市で育った桑田。子供の頃から見てきた夏の海辺や波の音を感じさせるメロディーだ。

 1926年(大15)に開業した逗子なぎさホテルは、皇室も訪れた日本初のリゾートホテル。昭和の終わりの88年に営業を終了した。桑田はホテルの存在を最近知り、曲の着想を得た。「私の原風景でもある湘南の海の情景をモチーフにして、家族、友人、仲間、ファンの方々といった私を支えてくれている方々への感謝の気持ちを込めました」と説明した。

 作家の伊集院静氏が2011年に発表した作品に「なぎさホテル」というタイトルの自伝的随筆がある。78年から84年に同ホテルに下宿しており、作家デビューへの過程や人々との交流がつづられている。桑田は曲の完成後に読み、歌詞と文章に同じ表現があるなど、不思議とリンクしたことに感嘆。伊集院氏に手紙をしたため、曲について報告した。

 伊集院氏とは14年に雑誌の連載をきっかけに交流が生まれ、手紙をやりとりする関係。伊集院氏が住む仙台でライブを開催すると差し入れをもらうという。手紙の返事も届き、伊集院氏も今回の曲を喜んでくれたという。

 桑田は「伊集院静先生の本のタイトルと同名とさせていただきました。畏れ多くも、その世界観に不思議と符合する部分があり、知らず知らずのうちにインスピレーションを受けていたのかもしれません。伊集院先生、ありがとうございました」としている。

 同曲は27日からオンエアの「ユニクロ」のCMソングに起用。桑田も出演する。

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