「ウマ娘」作曲家田中秀和容疑者　強制わいせつ未遂容疑で逮捕　超売れっ子　テレビ局など対応

田中秀和容疑者（公式ホームページより）

　面識のない10代の女性にわいせつな行為をしようとしたとして、警視庁碑文谷署は25日までに、強制わいせつ未遂の疑いで、人気ゲームやアニメに楽曲を提供している作曲家田中秀和容疑者（35）を逮捕した。「アイドルマスター」「アイカツ！」「ウマ娘　プリティーダービー」など多くの作品に楽曲を提供したり編曲を担当しており、関係各所に衝撃が広がった。

　逮捕容疑は8月20日午後10時半ごろ、目黒区内の駅近くの駐輪場で女性にみだらな言葉をかけた上、無理やり手を引っ張って暗がりに連れ込み、わいせつな行為をしようとした疑い。

　女性は抵抗して逃げ、近くの交番に駆け込んだ。ケガはなかった。警視庁が捜査した結果、駅の防犯カメラに、容疑者が女性の後をつけるような様子が写っており、今月24日に逮捕した。署によると田中容疑者は「別の駅で女性を見つけ、好みのタイプだと思って、電車に乗ってついていった」などと供述している。

　田中容疑者は神戸大学を卒業後、2010年から音楽制作チーム「MONACA」に加入。アニメ・ゲーム作品などの楽曲制作に関わるようになった。昨年8月にグループを離れ、フリーランスとして活動を始めた。今年6月に更新した自身のYouTubeチャンネルでは、おっとりとした口調でファンと交流していた。アニメ番組関係者は田中容疑者について「アニメソングやゲーム音楽の世界では超有名な人物。著作権料だけで年に数億円の収入があるのは間違いない」と語る。

　人気コンテンツに関わってきただけに影響は広がりそうだ。関係者は「スポンサーがいるテレビのコンテンツは何らかの対応が必要。ゲームなどは今後、容疑者が関わる音楽を使用しないことになるかもしれない」との見方を示している。

　テレビ東京では現在放送中の「ポケットモンスター」の主題歌の編曲を田中容疑者が担当しており、同局は「放送は通常通りですが、番組制作者のクレジットから名前を削除します」とした。

　「ウマ娘」を手がけるCygamesは「個別での回答は控えさせていただいております」とコメント。「アイドルマスター」に関わるバンダイナムコエンターテインメントは「現在、事実確認中のため回答を控える」とした。