ロッテ“あと1人から男”岡サヨナラ弾!「やってやった」今季2本目劇的一発で優勝マジック8

[ 2021年10月16日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ3―1ソフトバンク ( 2021年10月15日    ZOZOマリン )

<ロ・ソ>9回2死一塁、岡がサヨナラ2ランを放ちガッツポーズ(撮影・西海健太郎)
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 ロッテは15日、ソフトバンク戦の1―1の9回2死一塁から岡大海外野手(30)の左中間への6号2ランでサヨナラ勝ち。2年連続のクライマックスシリーズ(CS)進出を決め、優勝マジックを8とした。首位・オリックスとは0・5ゲーム差の2位のままだが、1シーズン制では51年ぶりにともった優勝マジックを、劇的勝利で着実に減らした。

 手荒い祝福は止まらない。本塁でもみくちゃにされた後、岡は二塁付近でもずぶ濡れになった。三木から大きなタンクでドリンクを浴びせられても、笑顔は絶えない。値千金の劇弾だった。

 「入った瞬間、やってやったという気持ちで回りました。声援も聞こえましたし、本当に良かった」

 1―1の9回2死一塁。引き分けへあと1アウトだった。カウント3―1からソフトバンクの守護神・森のカットボールをフルスイング。打球は左中間へ。2年連続のCS進出を決め、マジックを8に減らすサヨナラ2ランになった。

 今季6本塁打の男が、サヨナラ本塁打は4月21日の日本ハム戦以来2本目。同試合は新人右腕・伊藤(大海)の勝利を消し「大海が大海の白星を消した」“ヒロミナイト”と呼ばれる。10日の同カードでも9回2死一塁から同点2ラン。また土壇場で貴重な一発を放った。

 シーズン2本のサヨナラ弾は球団では、09年に井口監督が放って以来だった。最近9試合連続で先発起用を続ける岡の一撃に、指揮官はベンチでガッツポーズ。「高めを振れば方向は関係なく(スタンドに)持っていける。打率的には良くないけど、ここ一番に強いし、走攻守三拍子そろったポテンシャルはある。トレードで来てくれたけど、ボクは計算通りです」。適材適所での再生工場ぶりにほくそ笑んだ。

 明大時代は50メートル5秒7の俊足に、投手として最速152キロを計測する投手兼一塁手の二刀流だった。この日も、7回に栗原の左中間への飛球をスライディングキャッチ。細身ながら身体能力の高さはプロ8年目、30歳を迎え、優勝に向かうチームの中で欠かせない存在となっている。

 岡はしみじみとつぶやいた。「当時は田中賢介さんとか陽岱鋼(ヨウ・ダイカン)さんとか、そういう方々に引っ張ってもらったけど、今は少なからずチームのためにやっていかないとね」。日本ハム時代の16年に日本一を経験した時とは違う立場で、優勝に向かって進んでいる。(伊藤 幸男)

 《最短優勝20日》パは首位のオリックス、2位のロッテがともに勝ったため、ロッテのマジックは1つ減って8。最短優勝決定日は20日になった。一方、オリックスの最短マジック点灯日は17日。オリックスが日本ハムに連勝、ロッテがソフトバンクに連敗することでM4点灯となるがどうか。

 《球団最多タイのシーズン2本目サヨナラ弾》岡(ロ)が9回2死からサヨナラ弾。岡のサヨナラ本塁打は4月21日の日本ハム戦に続き今季2本目。サヨナラ本塁打のシーズン最多は93年ハウエル(ヤ)の5本だが、ロッテでは09年の井口資仁以来8人目、10度目の球団タイ記録となった。また、岡はともに9回2死から。9回2死からサヨナラ本塁打2本は球団では初めてだ。

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