広島・森下 奇跡の逆転CSへ先発、4差・巨人と最後の直接対決は勝利だけを目指して「必死に投げたい」

[ 2021年10月16日 05:30 ]

練習を終え水分補給する森下(撮影・奥 調)
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 4位の広島は16日、東京ドームで3位・巨人との最後の直接対決に挑む。9月23日の時点で最大14ゲーム差あった3位の背中が巨人の急激な失速もあって4差まで接近。逆転クライマックスシリーズ(CS)進出へ、勝てばかすかに可能性が残る。負けられない一戦へ、先発の森下暢仁投手(24)が必勝を誓った。

 快晴のマツダスタジアム。森下は、前日に9勝目を挙げた大瀬良や、17日からの阪神戦に先発予定の玉村、九里とともに汗を流し、午後の新幹線で上京した。3位・巨人との直接対決。望みをつなぐためにも、絶対に負けられない登板だ。

 「大事な試合になると思う。後半戦は全然ダメだったので、しっかり良い投球をして、チームの勝ちに貢献したいと思います」

 残り9試合。見えなかった背中が見えてきた。3位からは9月23日の時点で最大14ゲーム差。巨人の連敗に次ぐ連敗もあってみるみる縮まり、目下4差まで近づいた。他力ではあるものの、逆転CS進出へ、勝てばかすかに可能性が残る。

 無理と決めつけるなかれ。広島には、まさかの逆転CSを許した苦い記憶が2年前の19年に残る。残り3試合で2勝すれば自力3位が確定する状況下で、直接対決に敗れるなどしてシーズン最終戦で4位に後退。引き分けも許されない中で残り3戦を全勝し、6連勝で締めた阪神に抜かれた。

 4位・広島と3位・巨人…目下の勢いを考えれば、あながち“無い”とは言い切れない逆転CS。16日の直接対決に勝つことが最低条件で、勝ったとしても、1敗もできない厳しい状況は続く。

 幸いにして森下は復調しつつある。「後半戦は全然ダメ」と振り返った通り、長く勝ち星から遠ざかっていたものの前回10日の巨人戦で7回を7安打零封。7月14日の中日戦以来、実に88日ぶりの7勝目を挙げた。

 「気持ち的には楽になりました。チームの状態もいいので、この勢いに乗っていけたらいい。残る試合は負けられないので、必死に投げたいと思います」

 投手には白星が何よりも良薬。吹っ切れた森下が自らの力で逆転CSへの道をつなぐ。(江尾 卓也)

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